1月21日(水曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。
「福島第一原子力発電所における安全点検に向けた現場確認状況」の写真公開
この写真は死亡事故が起きたのと同様のタンクの天板だろうか。手前の穴がマンホールだとすると、その大きさには驚きを覚えてしまう。
右の人物は、死亡された方が所属していたゼネコン、安藤ハザマのヘルメットを被っている。また「現場代理人」(現場を請け負った人=請負企業の代表者の代理として現場に常駐する責任者)の腕章を安全ベストに着けている。心中、何を思っているのだろう。
1号機~6号機
新規事項なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
※滞留水移送は停止中
◆2号機
1号機と同じ4項目に加え、
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年12月22日午前9時58分~)
※滞留水移送は稼働中
◆3号機
1号機と同じ4項目に加え、
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送中。(平成27年1月18日午前10時21分~)
※滞留水移送は稼働中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・平成26年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
新規事項なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
地下水バイパス ~揚水井の分析結果(1月19日採取)揚水井No.12でトリチウム濃度が1,200Bq/L
新規事項なし
揚水井No.12のトリチウム(H-3)濃度が上昇している。
<揚水井No.12>
トリチウム(H-3) 1月19日採取分 1,200Bq/L
※直近の濃度推移
[1月8日採取] 670Bq/L ⇒[1月12日採取] 740Bq/L ⇒[1月15日採取] 750Bq/L
※2014年5月26日採取分では、運用目標である1,500 Bq/Lを上回る1,700 Bq/Lが検出されたため翌27日には汲み上げを停止している。
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
平成27年1月20日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されなかった。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1~4号機タービン建屋東側
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1~4号機サブドレン観測井
新規事項なし
※「福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果」のページでの該当するデータ公開も行われていない。
地下貯水槽
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1号機放水路~極めて高濃度の汚染を示している1号機放水路立坑の測定結果(1月19日採取分)
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1月20日分のデータでは、地下貯水槽ドレン孔水で最高値は「iの北東側」で180Bq/L。地下貯水槽漏洩検知孔水では「iの北東側」での76,000Bq/Lと微増。「iiの北東側」で6,400Bq/L。「iiiの北東側」で11,000Bq/L。「iiiの南西側」で12,000Bq/L。(ともに全ベータの値)