淡水化装置で漏洩
※1月19日午後3時13分頃、5・6号機北側に設置してある淡水化装置(RO)の漏えい検知器が動作。同日午後3時15分に当社社員が現場にて、漏えい範囲が約1m×約5m×約1mmであることとRO装置が停止していることを確認。漏えいはRO装置のコンテナ内に留まっており、外部への流出はなかった。漏えい箇所について調査した結果、設備からの漏えいは確認されず、漏えい箇所付近に仮置きしていた洗浄用水を入れたポリタンクのキャップより漏えいが確認されたことから、ポリタンク内の洗浄水が漏えいしたものと推定。漏えいした水(約5L)については回収を終了。
<ポリタンク水の放射能分析結果>
・セシウム134 検出限界値(1.7×101Bq/L)未満
・セシウム137 検出限界値(2.5×101Bq/L)未満
・全ベータ 1.1×102Bq/L
2号機海水配管トレンチでトンネル内の連通性を確認
※2号機海水配管トレンチについては、平成26年12月24日にトレンチ内の滞留水を2号機立坑A及び立坑C北から2号機タービン建屋へ移送し、トンネル部の連通性を確認。再度トンネル部の連通性を確認するため、平成27年1月20日午前10時から午前11時にトレンチ内の滞留水を2号機立坑Aから2号機タービン建屋へ移送を実施。
海水配管トレンチは充填材で閉塞するはずなので、連通性があっては「まずい」のではなかろうか? 詳報を待ちたい。
1号機~6号機
新規事項なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
※滞留水移送は停止中
◆2号機
1号機と同じ4項目に加え、
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年12月22日午前9時58分~)
※滞留水移送は稼働中
◆3号機
1号機と同じ4項目に加え、
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送中。(平成27年1月18日午前10時21分~)
※滞留水移送は稼働中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・平成26年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
新規事項なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
地下水バイパス
新規事項なし
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
平成27年1月19日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されなかった。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1~4号機タービン建屋東側
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1~4号機サブドレン観測井
新規事項なし
※「福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果」のページでの該当するデータ公開も行われていない。
地下貯水槽
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1号機放水路
新規事項なし
※「福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果」のページでの該当するデータ公開も行われていない。
関連データ(東京電力以外のサイト)
2015年1月20日
各位
株式会社安藤・間
代表取締役社長 野村俊明
東京電力福島第一原子力発電所構内におけるタンク設置工事での事故について
1月19日、午前9時6分頃、東京電力福島第一原子力発電所構内にて当社が施工している雨水受けタンク設置工事におきまして、検査実施時に当社社員がタンク内へ落下する事故が発生しました。
この事故により、被災した当社社員が本日午前1時22分に亡くなりました。
ご冥福を心よりお祈りするとともに、ご遺族の皆様には謹んで哀悼の意を表します。また、この事故により多くの関係各位に対し多大なご迷惑とご心配をお掛けいたしましたことを、深くお詫び申し上げます。
今後、このような災害を発生させることのないよう、再発防止に努めるとともに安全管理を徹底してまいりますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
以上
引用元:東京電力 福島第一原子力発電所 構内 におけるタンク設置工事での事故について|株式会社 安藤・間 2015年1月20日
以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成27年1月20日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太
1月19日分のデータでは、地下貯水槽ドレン孔水で最高値は「iの北東側」で170Bq/L。地下貯水槽漏洩検知孔水では「iの北東側」での77,000Bq/Lと微増。「iiの北東側」で6,200Bq/L。「iiiの北東側」で8,100Bq/L。「iiiの南西側」で13,000Bq/L。(ともに全ベータの値)