南青山のギャルリーワッツで石巻の手しごと展♪

土曜日までですよ~♪

南青山のギャルリーワッツさんで「石巻のてしごと展」開催中です。てしごと展は石巻の参加型ポータルサイト「巻.com」スタッフのSさんがギャラリー関係者と知り合いだったことから企画が立ち上がり、たくさんの人たちの「それだ!」という思いが集まって実現した企画展。

手作りのフェルト製品、オリジナルの革製品、石巻の上品山の岩や雄勝の硯石などから作った上薬を掛けて焼かれた陶芸など、7組の作家さんの作品を展示。今回のためつくられた作品も多く、ギャラリーでは作品を買い求めることもできます!

参加アーティストは、
・今野梱包株式会社(強化段ボールによる遊び心いっぱいの作品)
・阿部美津夫さん(写真家)
・東北ちくちくプロジェクト(フェルト作品)
・三和田窯(陶芸)
・女川アートギルドカンパニー(デザイングッズ)
・女川ハンドメイドファクトリー(レザークラフト)
・ウェットスーツ工房RIVERSON

作品はたとえばこんな感じです。冒頭の写真の東北ちくちくプロジェクトさんの紹介記事をギャルリーワッツさんのFBページから引用させていただきます。

もとは東京の女性たちが始めた東北ちくちくプロジェクト。少しでも心が和らぐ手作り品をと、作っては石巻に送っていました。羊毛をちくちく針でつつきながら造形を作る、この作業は、自立に繋がる継続的な手しごととして、いま石巻在住の女性たちにも継がれています。作ったものは石巻内外のショップなどで販売されるように。「自分が認められた気持ちになり嬉しかった」「こもりがちだったのが人とコミュニケーションがとれるようになりました」。
3年経ち、バリエーションも増えましたが、今回は改めて原点にかえろうと、一歩足を踏み出すきっかけになった、ちくちくの基本形の球をメインに作品が並んでいます

引用元:ギャルリーワッツ - 東京都 港区 - アートギャラリー | Facebook

写真家の阿部さんについてはこんな鋭い紹介も。同じく、ギャルリーワッツさんのFBページから。

「撮った瞬間に写されたものは化石になる。だから、写すからには、一つ一つを大切に撮るんだ」
写真家 阿部美津夫氏

引用元:ギャルリーワッツ - 東京都 港区 - アートギャラリー | Facebook

大川小学校の「Angel of Hope」の写真など、心に突き刺さって実体化するような写真が数多く出展されています。

こちらは今野梱包さんの作品。強化ダンボールで作られた銃です。強化段ボール製だからちゃんと弾を発射できるんです。といっても弾は輪ゴムですけどね。銃好きの友人によると、段ボール製だけどちゃんと銃の型式が特定できるくらい特徴がしっかり表現されているんだとか。
今野梱包株式会社はその名のとおり梱包用段ボールの製作が本業。でも「モノづくりが仕事である限り、モノづくりの醍醐味とか遊び心がなくっちゃね」と今野社長はおっしゃる。今回の展覧会には強化段ボール製のテーブルや椅子(もちろん強度も実用性もばっちり)や、飾り棚も出品。飾り棚に並ぶアクリル製のカップホルダーやお皿ホルダーも今野梱包さんの作品。こちらは、避難生活で何度も繰り返し使ううちによれよれになってしまう紙皿をサポートするために作られたとのこと。
避難所で使える丈夫な間仕切りや下駄箱、学校の臨時教室用には机や椅子も作って提供したのだとか。
そんな今野社長のモノづくりの根っこには、自分たち大人たちが元気に仕事をすることで、町を、とくに若い世代を元気づけたいという気持ちがあるみたいなのです。

ひとつひとつの作品に深い思いが込められた「石巻のてしごと展覧 in 青山」。会期は9月20日まで。最終日は17:00まで開催です。

ギャルリーワッツ Galerie wa2

東京都港区南青山5丁目4−44 ラポール南青山54 1F

写真と文●井上良太