「奇跡の車両」を願いのサクラで包んで走る三陸鉄道

地震が発生した直後、吉浜と釜石の間の鍬台(くわだい)トンネルで急停車した三陸鉄道「36-105」。唯一人的にも車両の被害も受けることがなかった「奇跡の車両」として有名です。

希望をのせて走り続ける「36-105」

長く暗いトンネルの中、彼方に見えた出口の明かり。乗客を誘導してトンネルを行く乗務員……。三陸鉄道がもろに登場していたNHKの朝ドラ「あまちゃん」、3月11日のストーリーも、奇跡の車両の実話がモチーフとされたに違いありません。

綾里駅での奇跡の車両。現在は土日祝の不定期運行。出会えることも「ラッキー」なのです!

三陸鉄道といえば、アイボリー地に白(誠実)・赤(情熱)・青(海)のカラーリングですが、奇跡の車両は去年から可愛い桜のデザインに模様替えして走っています。
名付けて「キット、ずっと2号」です。

ボディには燦然と輝く「奇跡の車両」の車番36-105。「36」は三陸をもじったもので、36-100形気動車5番目の車両を意味します。三陸鉄道発足当初から走り続ける栄光の車両でもあるのです

どうしてサクラなのかですって?
それは桜は希望の象徴だから。奇跡の車両を希望のサクラでラッピングして、三陸に元気を届けようという趣向です。この企画、ネスレ日本が中心になって三陸鉄道を応援する「キット、ずっとプロジェクト」の一環です。

2012年にスタートした「キット、ずっとプロジェクト」の第二弾として、2013年の春に36-105はサクラのデザインにお色直ししました。去年のプロジェクトは、三陸鉄道の景勝地の写真に顔をはめ込んで撮影して投稿。世界に三陸の名所をアピール! 投稿するとネスレ日本さんから三陸鉄道さんに「キットカット ミニ 3枚入り」が寄付されるという趣向です。

三陸鉄道を通して、沿線の町や浜、そこに暮らす人たちを笑顔で応援。国内はもちろん海外まで笑顔を発信するこのプロジェクト、キット、ずっと続いてほしいものですね!

2013年4月 三陸鉄道南リアス線"キット・ずっと号"と36-700形

三鉄の奇跡の車両が走る様子、社内の様子、車窓からの景色を「karibajct」が動画でアップしています。甫嶺(ほれい)駅付近の、防潮堤と一体に造られた線路を走る姿など、見どころがいっぱいです。

南リアス線の「キット、ずっと2号」は不定期運行ですが、北リアス線には「キット、ずっと3号」が登場。こちらは宮古-小本間7往復の全列車に使用されたそうです。今回の運行は2月1日~13日の期間限定。次の登場を期待して待ちましょう!

文●井上良太