2014年1月31日 今日の東電プレスリリース

東京電力は「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」というタイトルで、原発事故への対応を日報として毎日「午後3時現在」のものを公開しています。

この「日報」は1号機から6号機までの各号機の状況、「H4エリアタンクおよび周辺排水路の状況」「地下貯水槽の状況」について、新規の箇所にアンダーラインを付けて公開する形で更新されます。

このページでは各号機などについての日報の新規箇所、つまり変化があった部分を紹介していきます。

1号機(平成24年4月19日廃止)

原子炉への注水、格納容器への窒素封入、格納容器ガス管理システム、使用済燃料プール循環冷却系のそれぞれは運転中。

アンダーライン(新規)箇所は、
1月31日、海側遮水壁工事(港湾内)における遮水壁内側の埋め立てにより、1号機スクリーン室前面に設置したシルトフェンスが不要となることから、撤去を実施。

※完成した遮水壁からの「漏れ」は考慮の必要がないほどパーフェクトということか。

2号機(平成24年4月19日廃止)

1号機と同様の処置に加えて、2号機タービン建屋から3号機タービン建屋へ高濃度滞留水を移送中(平成26年1月26日午前9時33分~)

アンダーライン(新規)箇所は以下の通り。
1月31日午前10時34分、原子炉への注水量の変動が確認されたため、炉心スプレイ系からの注水量を約2.2 m3/hから約2.5 m3/hに調整(給水系からの注水量は約2.0 m3/hで継続中)。

3号機(平成24年4月19日廃止)

1号機と同様の処置に加えて、3号機タービン建屋から集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年1月24日午後2時37分~)

アンダーライン(新規)箇所なし。

4号機(平成24年4月19日廃止)

「原子炉内に燃料なし」「使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中」「使用済燃料プール循環冷却系運転中」

アンダーライン(新規)箇所なし。

5号機(地震発生前より定期検査中)※平成25年12月18日に廃止を届出

「冷温停止中」「使用済燃料プール冷却浄化系運転中」

アンダーライン(新規)箇所なし。

6号機(地震発生前より定期検査中)※平成25年12月18日に廃止を届出

「冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)」「使用済燃料プール冷却浄化系運転中」

アンダーライン(新規)箇所なし。

共用プール

使用済み核燃料の冷却に使われる共用プールについて、「冷却浄化系運転中」。
アンダーライン(新規)箇所なし。

H4エリアタンクおよび周辺排水路の状況

パトロール結果は、アンダーライン(新規)箇所として下記の報告。
「平成26年1月30日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β+γ線(70μm線量当量率))は確認されていない。また、堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。」

最新のサンプリング実績は、アンダーライン(新規)箇所として下記の報告。
「前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。」

1~4号機タービン建屋東側の状況

トリチウムおよびストロンチウムが高い濃度で検出された海側エリアについて、「最新の地下水移送実績」「最新のサンプリング実績」「地下水汲み上げ用の孔No.1-16(P)からの汲み上げ水の分析結果:1月29日採取分」は前日同様の報告。

1月30日採取の地下水の分析結果を新規箇所として報告。

[地下水汲み上げ用の孔No.1-16(P)からの汲み上げ水の分析結果:1月30日採取分]
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:2.1 Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:1.0 Bq/L)
・アンチモン125:10 Bq/L
・全ベータ:1,700,000 Bq/L

全ベータの測定結果が、地下水観測孔No.1-16と同程度であることが確認されたので、今後、No.1-16(P)により汲み上げを実施する。
その他の分析結果については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

地下貯水槽の状況

アンダーライン(新規)箇所として下記の通り報告。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年1月31日分の変更箇所についてピックアップしました。
構成●井上良太