旧市役所庁舎も体育館もマイヤも見えなくなって、ランドマークがなくなった陸前高田の町中に立つのは、米沢商会さんのビルです。
町のほぼ中心部、市役所のすぐ近くの東浜街道沿いにあって、パッケージプラザという包装用品のフランチャイズ店として、町並みのなかで営業していたビルは、ひとり残された場所でシロツメクサのクローバーに囲まれていました。
以前もお伝えしましたが、このビルの屋上の小さな煙突には、「津波到達水位」と記されたプレートが掲げられています。ビルのオーナーさんは、煙突の上まで逃げて、まさにぎりぎりの状態で救われたのです。
ビル1階には祭壇が設けられていました。
報道されて以来、訪れる人が増えてきたのでしょう。建物の右側の階段前はバリケードでふさがれました。
ビルのオーナーさんは、高台の仮設商店街でお店を再開しているそうです。
次に訪問した際には、町の未来のこと、ビルの保存のことなど、ぜひお話を伺ってみたいと思います。復興に向けての商売のお邪魔にならないように。
まだ建物が残っていた頃から気になる存在だった。外構はしっかりしていそうだが、中はがらんどう。建物から市民会館が見通せる景色に震撼した。