あわびがよく捕れる「宝の島」
「旅先で名産品を食べる」 これは旅の醍醐味のひとつだと思います。やはりグルメを楽しむには現地のものが一番。北海道・奥尻島では、奥尻島でしか楽しめない、とっておきのグルメがあるようです。
それがあわびです。 「あわびなんか、奥尻島でなくても食べられるじゃないか。」
と、思ったのですが、奥尻島の場合は他とは少し違うようです。何が違うのでしょうか。
奥尻島について調べてみると、その答えはすぐにわかりました。どうやら、奥尻島には「あわび狩り体験」なるものがあるようです。 果物狩りならよく見かけますが、魚介類、ましてあわび狩りなんて聞いたことがありません。しかし、奥尻島としてはイチオシの遊びのようで、観光協会のHPには次のように書いてありました。
長靴とライフジャケットを身につけて青苗港内の生簀で好きなあわびを狩る!奥尻ならではの豪快体験!自分の手で狩ったあわびをその場で殻を外してガブリ!
天然の海塩風味で噛めばこりこりとあわびの甘さで口の中がいっぱいになります。海の上で獲れたて新鮮なあわびこれ以上の贅沢はありませんヨ!
(引用:奥尻島観光協会HPより)
「奥尻ならでは」「豪快体験」「その場で殻を外してガブリ!」「獲れたて新鮮なあわび」「これ以上の贅沢はありません」いやいや、これ以上ない殺し文句が並んでいます。 というのも、奥尻島の名産と言えばうにが代表的な存在ですが、それに負けず劣らずの存在があわびだそう。昔からエゾアワビがよく捕れる地域だったようで、「宝の島」と呼ばれているのだとか。これは期待が持てそうです。
捕ったあわびをその日のうちに!「あわび狩り体験」
たとえば、釣った魚をその日のうちに食べた経験のある人もいるかと思います。もしくは、畑で採れたばかりの野菜や果物をその場で食べたことはないでしょうか。その時の味はきっと格別だったはずです。 最初から最後まで自分で・・・となると、不思議とありがたみが違ってくるんですよね。僕であれば、幼稚園の頃に掘ったさつまいもすら、うっすらと覚えています。味の美味しさは当然ながら、それ以外の何かが、より味わい深さを引き立てている気がします。
それでも、魚釣りや畑での収穫は、頑張ればできそうな気がします。ところが、「あわび狩り」となると、どうやら奥尻島でしかできないようです。そもそも、ほとんどの方が、どうやってあわびを狩るか、検討もつかないのではないでしょうか。 観光案内によれば、「ライフジャケットを着用し、あわびの入った生簀「枠体(わくたい)」へと移動して、そこで気に入ったあわびを2つ捕る」とあります。枠体とは貝の養殖に欠かせないスグレモノだそうで、その名のとおり、四角い枠のような構造になっており、稚貝を多く養殖でき、エサも与えやすく、さらには外敵からも守ってあげられるのだそう。地元の方からレクチャーを受け、見たことも無い仕掛けで、あわびを捕る体験なんてそうそうできることではないでしょうし、子供から大人まで楽しめそうですね!
その場で食べられるのも嬉しいところです。僕なら仮に通販であわびを買ったとしても、間違いなくどう捌いて良いかわかりません。島の奥さんの手捌きに注目してみるのも面白そうですね!酒が欲しいところです。
奥尻島のあわび狩りはGWごろ解禁し、10月末ごろまで行われるようです。ただ、食べて美味しいのはやはり夏場とのこと。夏休みは旨いあわび(と酒)を味わう贅沢な島旅も良さそうです。