さてお酒なのだが、14種の島酒から自由に選べるシステムになっている。まるでバーのように、カウンターで頼めばなんでも作ってくれるのだ。僕はそのあめりか芋で作られるという芋焼酎「七福嶋自慢」を選んだ。ほのかな甘みがすっと喉に広がる。飲んでも食っても新島。あぁうまいなぁ。
サザエと明日葉のかき揚げ(新島) このあたりで酒も入り、良い感じに幸せになっているのだが、前ではその料理にまつわる新島の方々が、いろいろな切り口で解説をしてくれる。「(新島では)大事な席ではかき揚げにサザエを入れたりしますね」と、島の奥さん。ほーーー!内地では、まぁせいぜいつぼ焼きで食べるくらいだけど、なんとも贅沢な。島に住みたくなってきた・・・。
大根のてっぱつ漬け(三宅島)、シマアジの島寿司(式根島)、明日葉と島のりのおにぎり(明日葉/新島、島のり/神津島)
待ってました!伊豆諸島じゃ定番の島寿司。ヅケにした切り身に練りがらしがつん!そうそうわさびじゃなくてねりがらし、これがうまいんだ。
明日葉とたたきのお椀(新島)
もう十分腹いっぱい・・・。年齢のせいか、最近お腹も出てきたというのに。あ、でもお吸い物ならイケるかも。すり身を固めたものが、明日葉のお吸い物の中に。それを崩すと魚のこうばしい香りがふわっ。お吸い物なのにごくごくいってしまった。
あーお腹いっぱい。そしてとどめのデザート!あめりか芋のタルト~生クリーム&ひんぎゃの塩クッキー添え~(あめりか芋/新島産、ひんぎゃの塩クッキー/青ヶ島産) 甘いものは別腹ですよねえええええ!
これもあめりか芋の甘さが良い感じ。タルトが十分甘いだけに、甘さ控えめの生クリームがこれまた良い感じ。かと思えば、甘さにちょんとアクセントを入れる塩クッキー。タルトを考案した新島の奥さんが言う。「元々はあたしが食べたくて作りました」その心意気や素晴らしい!(何様なんだか・・・)
これが「美食」ですか。
気が付けば一人でいちいち感動してた僕。そう、本来テーブルは4人掛けだったのだが、なぜか僕と相席になるはずの人がキャンセルしたらしく、4人前の料理も全て僕がたべることに。
「せっかくなんでもう一人で全部食べちゃってください(笑)」 と、スタッフのS姉さん。せっかくの競争率なのにもったいない!・・・と思いつつ、「ちょっとラッキー」とか思いながら。
今回参加して感じたのは、思った以上に創作料理が多く、美味しかったこと。色々な食べ方で新島を伝えていく、そんな島の人々の力強さをぐいぐい感じたのだ。それに、新島の野菜は本当にうまい。この会では登場しなかったが、たまねぎも驚くほどに甘くておもしろい。野菜好きなら間違いなくハマるはずだ。 終始うまいうまいと言いながら、最後に僕は赤芽芋・あめりか芋の大島バター添えを4人前頬張った。いやぁ、雄山先生、これが「美食」ですか。
◇店舗情報◇「SHOP & CAFE 東京愛らんど」
◆住 所・・・東京都港区海岸1-12-2竹芝客船ターミナル内(地図)
◆ アクセス ・・・JR「浜松町駅」・都営地下鉄「大門駅」より徒歩約7分、ゆりかもめ「竹芝駅」より徒歩2分◆電話番号・・・03-5472-6559
◆営業時間・・・7:30 ~22:30(ラストオーダー21:30) ※ 納涼船の期間中(7/1~9/23)は7:30~23:00◆休 み・・・年中無休
◇島グルメ美食の会◇東京愛らんどが主催する、伊豆・小笠原諸島の食材や料理を存分に堪能するイベント。年に3~4回、不定期で開催され、記事でも触れたが人気が高い。限られた定員に対して競争率はかなりのものだが、応募してみる価値はあるはず。詳しくは東京愛らんどの公式HPをチェック!