貴重な存在です。
とある漁港の日曜朝市(静岡県沼津市)地元の方々で賑わってます。
先日の日曜日の朝のこと。友人と車で静岡県東部のよくわからない地域(海沿い)※1を適当にドライブしていたところ、とある漁協が賑わっていたので寄ってみることにした※2。
様子から察するに、どうも日曜朝市をやっているようだった。海で捕れたもの、畑で採れたものが、簡易のテントの下にずらり。スーパーなどの小売業のサービスとはまた違う、漁師町独特の呼び込みと気安さ※3に、親しみを感じた。こういう雰囲気は好きである。 ぼーっと眺めていると、驚いた。大根があるじゃないか!
「いやいや、大根なんて普通でしょ。」と言われそうだが、日ごろからスーパーで買い物をする僕にすれば、これは普通の大根じゃないのだ。そう、この大根は「葉付きの大根」だったのだ。しかも、まるまる残っている。町の奥さんなら理解いただけると思うが、「葉付きの大根」なんて今や滅多に見かけない。貴重な存在なのだ。 と言うのも、個人的な話だが、僕は大根の葉がむちゃくちゃ好きなのだ。甘辛く炒めるとご飯に合う合う。これだけでご飯が何杯でもイケてしまう。ヘタなふりかけよりよっぽどヤミツキだ。これを食べたいがために、いつも「葉付きの大根」を探している。
ところが、だ。先に述べたように、「葉付きの大根」なんてめったに見かけない。スーパーに並ぶ大根を思い出してほしいが、基本的に葉は切り落とされて売られているのである。何故だかは知らないが、もしムダに切り落とされているのなら、こんなに悲しいことは無い。僕は大根本体より葉っぱの方が好きなのだ※4。 たとえば、きゅうりは自然に曲がったものはスーパーに並ぶことは無く、均一化された形のものだけが陳列されるのは有名な話だろう。悲しいかな、やはり見た目の良いものが売れるそうで、生産者も整ったものを出荷する。生産者側の判断なら仕方がない気もするが、大根の葉もやはり切らなきゃならないのだろうか。
※1 今振り返ると、おそらく沼津市の内浦三津あたり。※2 一応観光なのだが、筆者・友人ともにズボラなので、「楽しそうなところで適当に車を停める」程度の気軽さで行動していた。
※3 くわえたばこで愛想よく接客する漁師風のおっちゃんや、エプロン姿でお金を数えながらおまけをくれるおばちゃん、など。※4 どうでもいいですね。すみません。
ムダじゃないけど、もったいない~!
・・・と思って、手に取った「葉付きの大根」について聞いてみた。「それね、切るのも面倒だからそのまま売ってるけど、葉っぱを付けとくと、大根の栄養が葉に行くでしょ。そうすると大根の味が落ちるのよ。スーパーで2~3日並ぶだけでも葉が栄養を奪っちゃうからね。」
なるほど。葉を切るのは美味しさを保つためなのね。僕個人は、葉に栄養が移るのも大歓迎だが・・・。でもでも、じゃあ切られた葉はどうなるのだろう。「葉はねぇ。農家にもよるんだけど、そのまま切り落として肥料にしちゃうか、家に持って帰って食べるかだと思うよ。捨てるのはもったいないしねぇ。」
「葉付きの大根」2本で50円値段も良心的で嬉しい!が、・・・1人でどうやって食べようか。
なるほど。ムダにはせずに肥料としてきちんと循環しているわけだ。僕個人にとっては葉が肥料になってしまうのももったいないが・・・。それなら葉は葉で別に出荷できないのだろうか。
「うーん。手間と人件費がかかりそうだし、なかなか売れないだろうなぁ」 まれに刻んで乾燥させた大根葉が売られているそうだが、やはりそう売れるものでもないらしい。うーん!スーパーでは「葉付きの大根」も期待できないし、やっぱりこういう産直の販売所を見つけて買うしかないのだろうか。よし、その「葉付きの大根」、1本下さい!
「ありがとうねー!1本50円だけど、2本持って行ってよ。」 わー!大根葉が2本分も!しかも安いし!ありがとうございます!・・・ってことは大根2本も調理しなきゃならないワケだ。こんな話をした手前、大根葉だけじゃなく、大根もムダなく食べなきゃな。それでも大根2本、1人暮らしにはちょっと多すぎる・・・。
せっかくなので、次ページで大根葉の甘辛いためのレシピを紹介します!
大根葉の甘辛いため
簡単です。ごはんがめちゃくちゃ進みます!大量に作れないのがちょっと残念!?準備するもの (4人前)大根の葉
・・・2本分
ごま油
・・・適量
日本酒(料理酒)
・・・大さじ1杯
みりん
・・・大さじ1杯
砂糖
・・・お好みで小さじ1杯程度
しょうゆ(めんつゆも可)
・・・大さじ2杯
かつお節(かつお粉)
・・・適量
いりごま
・・・適量
手順
1.大根の葉をよく洗ってカット。
(産直モノは虫とか土とか残っていたりするのでていねいに) カット幅は1cm程度で良いかと思われます。
2.ごま油を中火で熱したフライパンへ投入。しんなりするまで炒めます。
3.しんなりしてきたら、日本酒、みりん、(お好みで砂糖)を投入。
炒め煮状態になりますが、水分がなくなるまで炒めます。
4.水分がとんだところで、しょうゆ(めんつゆ)を全体的に回し入れます。
5.焦げない程度に水分が無くなればできあがり。 お好みでかつお節、いりごまを振ってご飯のお供に。