【島トリビア】沖縄方言では「北」のことを・・・

沖縄方言では北のことを・・・      「ニシ」と言う。

一瞬「?」ってなってしまいますよね。北は「キタ」でしょと。しかし、沖縄の島々では確かに北を指して「ニシ」と呼ぶのです。例えば、阿賀島、波照間島にそれぞれ存在する「ニシハマ」というビーチ。これは双方とも浜が北側(ニシ側)に面しているため、「ニシハマ」と呼ばれるようになりました。

沖縄方言では呼び方が違う!

しかし、これだけでは納得しにくいでしょうか。改めて解説します。沖縄方言では東西南北それぞれに、沖縄の呼び方があるのです!!

いかがでしょうか。今でこそ、本土と言葉遣いが(ほぼ)同じの沖縄ですが、くまなく島を見渡すと、地域名を中心に方言の名残が見られます。

東「アガリ」「アガル」

東は「アガリ」「アガル」などと呼びます。カンの良い方ならお気づきかと思いますが、これは太陽が昇る方角を指して「アガリ」「アガル」と呼んだもの!そう考えるとすごくわかりやすい!なるほど納得ですね!ちなみに与那国島には東崎と書いて「アガリザキ」と読む地名もあります。あとは宮古島にある東平安名岬。これは人によっては「ヒガシ」と言う人もいますが「アガリヘンナザキ」と呼ぶ人もいるようです。

余談ですが、一般的な東を「ヒガシ」と読む由来について。これは「ヒガシ=日向いし(ひむかいし)」が語源だと言われ、ひむかし・・・ひんがし・・・と訛って「ヒガシ」と呼ぶようになったとか。また、宮崎県の日向市も東側の海に面していることから、この名が付いたそう。(画像)与那国島の東崎(アガリザキ)。ここからの"日本一遅い御来光"もなかなか。

西「イリ」「イル」

さて、太陽にならって東が「アガリ」なら、当然西は「イリ」と読みます!疑う余地もありませんね!与那国島の東崎の反対側、日本最西端の地である西崎は、こう書いて「イリザキ」と読みます。あと有名なところでは西表島!今まで当然のように何気なく「イリオモテジマ」と呼んでいた筆者ですが、これを知った時は妙に感動したものです。

(画像)西表島(イリオモテジマ)の風景

南「ヘー」「ハイ」

南は「ヘー(フェー)」「ハイ」などと呼びます。代表的な地名だと、沖縄本島になりますが南風原「ハエバル(フェーバル)」などがありますね。また、特に八重山諸島に遊びに行ったりすると、よく南ぬ島、南ぬ風などと目にすることがあるかも知れません。これはそれぞれ「パイヌシマ」「パイヌカジ」と読むので覚えておいて損はなさそうです!

あとは、八重山諸島の島々を結ぶ船!就航企業は3社ありますが、そのうちの安永観光が運航する船は「ぱいかじ」という名前。これは南の風という意味を込めているんですね~!!(画像)安永観光の高速船「ぱいかじ」

北「ニシ」「ニチ」

さてさて、そういうワケで、北が「ニシ」と呼ばれることもなんとなく納得して頂けると思います。しかし、北が「ニシ」と呼ばれるその由来ははっきりとしていません。例えば、本土では西を、沖縄では北を指して「ニシ」と呼びますが、これは大陸の方向を指し、古代(昔=イニシエ)の人々は大陸の方向から移り住んだ。つまり「ニシ」とは大陸の方向を指すため、本土にとっては西、沖縄にとっては北という字が使われる・・・という説もあります。

なかなかスルドイ気もしますが、八重山諸島の人々は台湾方面(西)から移り住んだ人間の子孫と考えられているため、この説も信憑性に欠きます。さてさて真相は如何に・・・。(画像)阿嘉島のニシハマビーチ。浜が北(ニシ)側に面している。

良く考えれば、北海道でもアイヌ語に漢字を充てて読む地名が多いですね!そしてやっぱり、北海道と沖縄では方言の雰囲気もなんとなく違うワケです。日本が島国であることを実感します・・・。