紀伊大島 - ダイビングにクジラ船!海の遊びは近畿圏のメッカ的存在(和歌山)

どんな島

 本州では最南端の町、和歌山県東牟婁郡串本町に属するのが大島です。大島と言えば・・・気仙沼、伊豆など全国各地に「大島」と言う名の島があります。ですので、この串本町の大島も、この地域に合わせて「紀伊大島」(まれに「串本大島)と呼ばれています。 この島の魅力は美しい周辺の海域が織り成す景色と海産物。樫野埼灯台や海金剛、須江海岸など、島ならではの景色は、すべて綺麗な海があってこその美しさ!

 さらには入り組んだ海岸線のおかげで、黒潮が流れ込んでくる紀伊大島。本来なら、本州から離れないと獲れないような魚たちが沢山流れてくるのも特徴のひとつで、豊富な魚介類が島や串本町内での名物となっています。 同じく恵まれた海やその景色を楽しむため、ダイビングやホエールウォッチング、シーカヤックなど手軽に楽しめるのも魅力!海の遊びにおいては近畿圏のメッカ的存在であり、伊豆・小笠原、沖縄に行ってようやく楽しめるような遊びも、実は可能なのです。アクセスも比較的容易なので、土日は近畿圏から1泊2日で訪れる人も多いとか。

見どころ

景色を楽しむ

金山展望台

くしもと大橋を渡ってすぐ。島側の視点から対岸の本土・串本町の港町が一望できるスポットです。オススメは夜。串本町は明るすぎない港町ですが、柔らかく灯る光を眺める夜景はまるでホタルのよう。都会の夜景とはひと味違う景色が堪能できます。(懐中電灯、地図、順路に長けた人の同伴など、万全を)

お雪の墓

島の遊女であったお雪の墓です。「お雪」とは特に位の高い遊女に付けられる名前だったそうですが、悲しいエピソードと共に若くして亡くなったそうな。

樫野埼灯台

1870年(明治3年)に点灯した日本最古の石造り灯台。回転式閃光灯台としても日本初。中には入れないが外に階段があり、灯台を登ることも可能で、本土から太平洋まで一望することができます。

海金剛

時に黒潮が流れ込む海から顔を出す鋭い岩礁。そこに波がぶつかって飛沫をあげるその迫力は圧巻です。「魔女の髪すき岩」とも呼ばれ、遊歩道の周辺の鬱蒼と広がる緑も相まって、秘境感を感じさせます。場所は日米修好記念館から徒歩5分程度、気軽に立ち寄れます。 

島で遊ぶ

南紀串本リゾート大島

くしもと大橋のおかげで、本土からそのまま渡ることができるようになった紀伊大島。車道が伸びる先をひたすら進んでいくと、南紀串本リゾート大島があります。ここではオートキャンプのほか、ログハウスやコテージもあるため、自動車以外で訪れる人も宿泊可能。さらにダイビングや、シーカヤック、乗馬などのアクティビティサービスも行っており、紀伊大島を存分に遊ぶこともできちゃいます。施設周辺は何もありませんが、南には太平洋の海が広がり、夜には煌びやかな天然プラネタリウムとでも言うべき綺麗な星空が楽しめます。贅沢ですねっ!

樫野釣り公園センター

釣り公園ではマダイやハマチ、アジなどが放流されており、本格的な釣りが手軽に楽しめます。「釣りが初めて」という人や、子連れの家族はまずはここから。釣った魚は持ち帰り可能。うまくいけばスーパーで買うより安くつくかも? 併設のレストランではそんな魚介類を豪快に食べるブリや伊勢エビの定食が絶品!一度は味わっておきたいところです。

歴史に触れる

トルコ記念館

1890年(明治23年)、紀伊大島の沖合にてオスマン帝国の軍艦、エルトゥールル号が座礁。オスマン皇帝の使いを横浜へ送り、その帰途のことでした。587名もの犠牲者を出す大惨事に見舞われ、甚大な被害となりましたが、その際、紀伊大島の人々が懸命に救難活動を行います。結果、この事故をきっかけに、トルコと日本との交流がスタート。慰霊碑の建立と共に、友好のシンボルとして記念館も設立されました。事故にまつわる模型や文献のほか、トルコの民芸品なども展示されています。

※時間…9:00~17:00、定休日…なし、電話番号…0735-65-0628

エルトゥールル号遭難慰霊碑

この海難事故におけるエルトゥールル号の乗組員のために建てられた慰霊碑です。

日米修交記念館

1791年(寛政3年)、ボストンからの帆船「レイディ・ワシントン号」とニューヨークの「グレイス号」が樫野浦へやってきて、ラッコの毛皮の交易を申し入れたそうです。日米和親条約以前のことで、一般的には鎖国と呼ばれる期間でしたが、これが日本とアメリカの初の接触であったと明らかになりました。こうして日米交流の開始地点となったこの場所を記念すべく建てられたのが日米修交記念館です。※時間…9:00~16:00、定休日…なし、電話番号…0735-65-0099

島のいろいろ

【名 称】

大島(おおしま)

【所在地】和歌山県東牟婁郡(地図)

【面 積】

9.68㎢

【周 囲】28.0km

遊 び

ダイビング、ホエールウォッチング、シーカヤック、カヌー、釣り、海水浴、サーフィン、海藻おしば体験、本マグロ養殖体験、体験漁師、須江漁業協同組合「海遊体験」、キャンプ

食べる

魚介類(まぐろ、ブリ、カツオ、トビウオ、うつぼ、きびなご、伊勢エビ、あわび、サザエなど)、きんかん

郷土料理

天然ブリ料理(ブリしゃぶ、ブリ丼)(樫野釣り公園センター) サンマ寿し、木イチゴの押し寿し、めはり寿し(串本町)