【岡山】犬島 ~栄華を極めた歴史、廃墟と島が織り成す独特のアートアイランド~

どんな島

 岡山市内では唯一の有人島、犬島です。かつては採石業や銅の精錬業で栄え、島民の数も6000近くを数えたことがあるなど、狭い島ながら非常に人口密度が高く、活気のある島でした。島は花崗岩の山地として有名で、大阪城や岡山城、江戸城などにも犬島の石が使われるなど、この島で採れた石が大きな影響力を誇っていた歴史もあります。 現在は、時代の変遷と共に需要が減少した産業の撤退が引き金となり、人口も比例して減少が進みました。今では島民も100人に満たないほどです。しかし、栄華を極めた当時の精錬所跡、採石場跡が今なお残存。最近ではその歴史を感じさせる雰囲気と、廃墟と島が織り成す独特の美しさが新たな人気を呼び始めています。中でもかつての精錬所をそのまま活かし、再生した「犬島アートプロジェクト」は注目!!カメラを片手にアート散策は一人からでも楽しめてしまいます。

 余談ですが、名前は犬島ですが、犬は見かけないようです。猫はそこそこ多いとか。

見どころ

景色を楽しむ

犬島港

岡山市内、宝伝港より高速船で10分ばかし。犬島の玄関口です。港ひとつ注目しても島によって表情が違うものですが、さすがかつては採石で栄えた犬島。普通の島ならまず木々の緑色や漁港の風景が目に入りますが、こちらは石や土の暖かい色合いに目を奪われます。つい波打ち際でビニールシートでも敷いて、大の字に寝転がりたくなるような感じ(?)でしょうか。早速色んな角度から写真が撮りたくなります・・・。 

犬島アートプロジェクト「精錬所」、美術館

見どころの多い島ではありますが、中でもここだけは外せないでしょう。犬島が「アートの島」として再び活気づく要因となったのがこの精錬所です。かつて繁栄した精錬所ですが、今となっては、環境に無理な負荷や負担を負わせないことを最優先して再生された美術館。「在るものを活かし、無いものを創る」をコンセプトとし、犬島ならではのアートが訪れる人々を魅了します。 ]美術館周辺のアートも見ていて飽きません。風化したレンガ、それらを覆う緑、そこに島の岩肌や青い空、海、白い雲が揃えば、なんだか外国にいるような気分になってしまうかも(?)。一歩進むたびにワクワクしてしまうこと間違いなし!

※ 美術館は写真撮影不可※ 定休日:火曜日(3月1日〜11月30日)、火曜日から木曜日(12月1日〜2月末日)、営業時間:10:00~16:30、

ベネッセアートサイト直島「犬島のご案内」(公式HP)

石切場跡

何度か述べた採石に関する歴史ですが、ここがまさにかつての採石場。明治から大正の時代にかけてが採石のピークだったそうですが、その頃の名残が分かりやすい形で残っています。石が綺麗に切り取られたあとがあり、なんとも豪快かつ丁寧!

犬石宮

犬島周辺には他にも無人島があり、総じて犬島諸島と呼ばれます。そんな犬島の横、目と鼻の先程度の場所に位置するのが犬ノ島です。名前もややこしい!一応無人島という扱いの犬ノ島ですが、香料の会社である岡山化学工業の工場があり、本土から多くの従業員が通勤する変わった島でもあります。この犬ノ島にある、犬の形の巨岩を祀ったものが、この犬石宮。乾の方向(北西)を向いています。基本的には関係者以外の立ち入りが許されない島ですが、5月3日の例大祭のみ一般開放されます。なかなかお目に掛かれない犬石宮。レアものです。 

犬島で遊ぶ

犬島自然の家

1991年(平成3年)に廃校となった犬島の幼稚園、小・中学校跡地をそのまま利用した施設です。宿泊棟や天体観測棟が用意され、島外からの体験学習施設として変貌を遂げました。家族・団体・グループ・個人を問わず、誰でも利用できるようで、「シーカヤック、天体観測、ストーンクラフト、海辺の散策、海釣り等の自然体験活動をお楽しみいただけます。」とのこと。宿泊料金も1人1000円台~と非常に安価!!犬島を存分に楽しむなら押さえておきたいところです。

(岡山市公式HP)

犬島海水浴場、キャンプ場

港から10分。夏のシーズンを覗けば人はあまり多くありませんが、その分、のんびり過ごせることが好評のビーチです。犬島独特の風景を眺めながらの海水浴はまたひと味違う?南国のような鮮やかとは違いますが、綺麗で落ち着いた浜になっています。キャンプも可能。  

島のいろいろ 

【名 称】犬島(いぬじま)

【所在地】

岡山県岡山市(地図)

【面 積】0.54㎢

【周 囲】

3.6km

遊 び

天体観測、シーカヤック、海水浴、キャンプ、釣り、散策、テニス

食べる

のり

郷土料理

変わりモノ

犬島のまつり寿司(値段は高いが味は抜群?)いぬじまごはん(芸術祭など時期限定で食べることができる?島ごはん) 

お土産に

犬石様の置物、キーホルダー、『犬島ものがたり』(在本桂子著)

マスコット

う た

島内のルール

美術館内ではほとんどが撮影禁止 

島へのアクセス

船を利用する

西宝伝バス停(有料駐車場)~(徒歩2分)~宝伝港~(10分)~犬島

(船、バス時刻表掲載)

西宝伝バス停(有料駐車場)までは、【自動車】、岡山駅方面より【路線バス】、【タクシー】