【今日の「ちょっと楽しい」】息子と共に東大受験し母親合格、息子は失敗。私大へ・・・

 5月も終わりに近づいている。4月から「新生活」が始まった人も多いかと思うが、ふとこんなニュースを思い出した。

母さん50歳東大合格 30年越しの願いかなう
  姫路市書写の塾講師、安政真弓さん(50)がこの春、かつて挑んだ東京大学を受験し、文科3類に合格した。ほぼ30年越しに願いを成就できたのは、東大を目指す次男の姿がきっかけだった。一緒に受験することを決めて1年。仕事や家事の合間に参考書を広げ、最難関を突破した。次男は別の大学で学ぶことになったが、「語学の分野で新たな世界を広げたい」と、再び味わう学生生活に胸を膨らませている。(中略)挑戦のきっかけは、次男玲二郎さん(19)の受験だった。昨年3月、姫路西高3年だった玲二郎さんが東大受験に失敗し、真弓さんは自分が味わった悔しさを重ねた。その思いを晴らそうと「お母さんも東大生を目指そうかな」と数年後の受験計画を明かすと、「どうせなら1年で合格を目指してみれば」と家族が背中を押してくれた。

                             この発想がすごい・・・

 50歳にして綿密な受験計画を立て、1年の受験勉強で見事合格したという。職業が塾講師とは言え、凄まじいパワフルおかんである。一方、気になるのが二男だ。新聞ではさすがに詳しく触れられていないが、二度東大に挑み、散ったということになる。当時気になったのは次の一文だ。

深夜まで勉強する母を「気楽にやれば」と励ました玲二郎さん

どちらがどれほど努力したのか、その程度はわからないが、結果としては励ました二男が不合格とい、残念すぎるものになってしまった。だが、その母は母で、若かりし頃に2度東大受験に失敗している。どこでどう転び、どこでどう咲くか、それまで報われなかった努力がいつ報われるか、わからないことを教えてくれた。その中で大事なことは、「諦めなければ年齢は関係ない」ということだと思う。 5月も暮れたこの時期、改めて前向きになろうと誓える話題だ。

◇参考ページ◇  

 (神戸新聞 2012年3月31日付)