アクエリオンEVOLの謎を解け

テレビ東京系で絶賛放映中(2012年1月より)のSFロボットアニメ「アクエリオンEVOL」。2005年に放映された前作、『創聖のアクエリオン』の続編にあたる。おなじみの合体メカや暑苦しいまでの演出はこのアクエリオンEVOLでも健在。カッコイイを狙ったロボットアニメとは一線を画し、なかなか面白い展開を見せている!舞台は、前作から1万2千年後。時代設定からしてある意味別物ながら、本作の特徴である「転生」で前作のキャラクターたちが、本作の誰にあたるのかなど謎探しの要素も秘めている。といった感じ。

さて、その謎。その謎を紐解く鍵を考えてみる。

敵・味方の両陣営だが、それぞれ「アルテア界」、「ヴェーガ」と呼ばれている。アルテア界は、原因不明ながら女性が死に絶えてしまい、男性だけとなってしまった世界。そこで種の存続をかけて「レアイグラー」を求めてヴェーガに侵攻している。お嫁さん探しに星間戦争をしているのか。。。うーん、文字にするとハチャメチャな設定。どんなモチーフをもとに設定しているのかしら?と眺めてみると、ふと思い浮かぶのは、七夕のお話。

アルテア=アルタイル=わし座=彦星ヴェーガ=ヴェガ=こと座=織姫

なわけですね。七夕のお話はお忘れかもしれませんのでおさらいを。

織姫は天帝の娘で、機織の上手な働き者の娘。彦星は働き者。天帝はそんな二人の結婚を認めましたが、夫婦になったとたんに、織姫は機を織らなくなり、彦星は牛を追わなくなりました。怒った天帝は、二人の間に天の川をもって隔て、7月7日にだけ会うことを許した。ふむふむ。天の采配で隔てられた二つの世界って感じがなんとなく似てるかも。

さらに神話の世界についても考察してみましょう。まずわし座。トロイアの美少年ガニュメデス。あまりに美形だったので、神ゼウスは自分の給仕担当にすることにします。そのときにガニュメデスを連れ去ったのが鷲。つまり美しいものを奪っていくという要素がいまのアルテアとかぶるかも。

次にこと座。ことという楽器のもともとの持ち主はアポロン。前作でも登場しているアポロン、アポロニアスとズバリ被りますね。それが息子のオルペウスに譲られたところからお話があります。オルペウスには、エウリュディケーという奥さんがいましたが、蛇に噛まれてしまって死んでしまいました。悲しんだオルペウスは、冥界の神ハデスに奥さんを帰してくれと頼みます。そのときオルペウスはことを弾きながら頼むのですが、ハデスは痛くこの音色を気に入り、条件付で妻を帰すことにします。その条件とは途中決して振り返らないこと。しかし、もう少しというところでオルペウスは振り返ってしまい、奥さんは再び冥界に。。。自身は悲嘆して身を投げて死んでしまいました。うーん、現状ヒロイン候補のミコトがアルテアにレアイグラーとしてアルテア界に連れて行かれそうなところと被ってきます。となるとこの後の展開は。。。

さあ、どうなるアクエリオンEVOLということで、なかなかストーリーがハチャメチャですが、気楽に楽しめるアニメとしておススメです。そして、あの耳に残る主題歌を口ずさみましょう(笑)。