豪雨災害を風化させない
平成29年7月5日と7月6日の集中豪雨により、多くの方が犠牲となりました。
現在、九州北部の死者は36名、甚大な被害に遭った福岡県朝倉市では未だ5名もの方々が行方不明となっています。
お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りいたします。またご遺族のみなさまの心情、大切な人を急に失ってしまうことの悲しみや喪失感を考え、胸が痛みます。亡くなった方々の命に意味を持たせたい。命の意味を考えます。
被害状況の確認のため、福岡へ行きました。
比良松中学校
こちらは、特別警報が出た中で最大の雨量を観測した朝倉市の中学校です。筑後川に注ぐ桂川沿いの比良松中学校。堤防沿いにあったはずの通学路は激流に押し流され形を残していません。水の力は学校に食い込み、校舎を支えるのり面をえぐり取り、その上にある技術室は今にも崩れ落ちそう。水の威力を感じます。
九州豪雨 福岡・朝倉市内全域の避難指示続く(17/07/06)
桂川の上流にある須川というエリアでも甚大な被害があったとニュースで報道されました。
その他にも杷木寒水(はきそうず)地区、杷木林田(はきはやしだ)地区が被害の激しかったエリアのようです。
比良松中学近隣の浸水被害に遭った老舗菓子店「ハトマメ屋」は大人の身長より高い位置まで浸水被害に遭ったそうですが、営業を再開されました。時間の都合でこちらのお店には寄ることができなかったので、あらためて福岡に行きます。
豪雨被害の老舗菓子店「ハトマメ屋」が営業再開 NHKニュース
比良松中学校近隣の老舗菓子店も被害を受けています。
『水を育み街を潤す健康文化都市の創造』 朝倉市
朝倉市では300年前にも水害に遭っており、その被災状況の記録が古文書に残されていることが分かりました。風化させないこと、災害のリスクを認識することが減災(命を守ること)だと気象工学の教授が警笛を鳴らしています。
松末(ますえ)、志波、山田…。7月の九州豪雨で大きな被害が出た福岡県朝倉市内の地名が、300年ほど前に起きた水害の被災状況を記録した古文書にも残されていた。同市宮野の南淋寺が所蔵。今回の豪雨では寺周辺でも犠牲者が出たが、住民の間で過去の水害は知られていなかった。災害史を調べる中で記述を見つけた九州大の西山浩司助教(気象工学)は「過去に目を向け、災害のリスクを住民が認識することが減災への出発点だ」と指摘している。
災害を風化させないこと、いざという時にどう考え行動するか、自分の住む地区の災害の歴史について知ること、私たちひとりひとりが起こす、次世代へつなぐ防災減災へのアクションこそが亡くなった方々に命の意味を持たせるのだと思います。
この手で受け取った命のバトンを回していこう、未来へまた未来へと回して行ける仕組みを創りたい。失われるべきではない命をひとりたりとも増やしてはならない。
福岡の名物、屋台に行きました!
博多移動飲食業協会は、世界各地で災害に遭われた皆さんを即時支援するための義援金募金箱を設置しました。見知らぬ者同士が友となり輪となる博多の屋台文化を通じて、人と人が結ばれることの大切さを伝えていきたいと思います。こんな時代だからこそ博多っ子の心意気を!みなさまのご協力、どうぞよろしくお願いします。
引用元:博多移動飲食業協会
博多ラーメンだけではありません。おでんも焼鳥もございます。
中洲の屋台エリアすぐ近くにある清流公園では「千年余市」が開催されています。川沿いは心地よい風が吹き、川に映されるビルのネオンは絶景。
清流公園通り
たくさんの人が集まって、夜の博多を味わっていました。川沿いに座りビール片手にただただボーっと川と夜景を眺めているとなぜか昭和に戻ったような古き良き時代を感じます。
さあ、この手に持ったバトン。さまざまなカタチで、さまざまな人たちへ回していこう。
古き良き時代から、また次の未来も古き良き時代にしていけるよね。バトンを回して。