2016年1月23日 今日の東電プレスリリース

1月23日(土曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている状況を考えます。

「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)

※ 情報を追加して更新します

高性能容器(HIC)からの水漏れ点検の続報 現在までたまり水・水の染み込みが確認されたHIC(高性能容器)は36基

※セシウム吸着塔一時保管施設第二施設に保管されているHICについては、前回の報告以降についても順次調査を継続していたが、その中で新たに吸水ブロックに水が染み込んでいるHICは確認されなかった。

HICベント孔が貫通していないHICが確認された件で、第二施設内の他HICについてもベント孔の貫通確認を実施していたが、当該施設に保管されている全HICの確認を終了した。その結果、1基のHICについて、ベント孔に一部未貫通があることを確認したが、必要最低数以上のベント孔の貫通が確認されていることから、可燃性ガスの濃度が燃焼限界以下に維持されることを確認した。

セシウム吸着塔一時保管施設第三施設に保管されているHICについて、1月21日時点で428基の調査を実施したが、新たにたまり水および吸水ブロックに水が染み込んでいるHIC、ベント孔に未貫通箇所のあるHICは確認されなかった。

なお、現在までの各施設における、たまり水および吸水ブロックに水の染み込みが確認されたHICの基数については、以下のとおり。
・セシウム吸着塔一時保管施設第二施設:34基
・セシウム吸着塔一時保管施設第三施設: 2基

引き続き原因調査を行うとともにHICの調査を実施する。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成28年1月23日

1~6号機

◎日報に新規事項の記載なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室、1号機所内ボイラー室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中

◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中

◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に移送実施中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中

◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了

◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備

◎日報に新規事項の記載なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・RO淡水化装置運転中
・多核種除去設備(ALPS)運転中
・増設多核種除去設備運転中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中

サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクCから海洋排水を停止。排出量は874トン

※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクCの分析結果[採取日1月13日]については、運用目標値を満足していることを確認。1月22日午前10時1分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時15分に漏えい等の異常がないことを確認。(既出)

その後、同日午後4時8分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。排水量は874m3。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成28年1月23日

サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクDからの排水を開始

※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクDの分析結果[採取日1月15日]については、運用目標値を満足していることを確認。(既出)

1月23日午前9時57分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時8分に漏えい等の異常がないことを確認。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成28年1月23日

地下水バイパス揚水井分析結果(1月21日採取分) 揚水井No.9のトリチウムが過去最高値。No.10、No.11はポンプ点検のため採取せず

◎日報に新規事項の記載なし

<過去最高値>地下水バイパス揚水井No.9
トリチウム(放射性水素):440Bq/L(2016.01.21)
 これまでの最高値:360Bq/L(2015.10.01)

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

1月22日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成28年1月23日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成28年1月23日

H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/14 1/15 1/16 1/17 1/18 1/19 1/20 1/21
E-1 9,600 9,500 8,700 10,000 ※ 8,800 7,200 7,800
浪江雨量(mm)0.0 0.5 0.0 2.0 64.0 0.5 0.0 0.0

※ 悪天候により採取中止

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成28年1月23日

H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/14 1/15 1/16 1/17 1/18 1/19 1/20 1/21
G-1 110 120 130 160 ※ 180 150 130
浪江雨量(mm) 0.0 0.5 0.0 2.0 64.0 0.5 0.0 0.0

H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/14 1/15 1/16 1/17 1/18 1/19 1/20 1/21
G-2 310 190 270 270 ※ 2,700 2,100 2,500
浪江雨量(mm)0.0 0.5 0.0 2.0 64.0 0.5 0.0 0.0

H6エリア周辺地下水【G-3】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/14 1/15 1/16 1/17 1/18 1/19 1/20 1/21
G-3 900 1,100 970 1,100 ※ 940 880 860
浪江雨量(mm) 0.0 0.5 0.0 2.0 64.0 0.5 0.0 0.0

※ 悪天候により採取中止

1~4号機タービン建屋東側 全ベータの計測値上昇が続くNo1-14で、セシウム-137が13カ月ぶりに過去最高値を更新

<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成28年1月23日