2015年9月17日 今日の東電プレスリリース

9月17日(木曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。

「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)

※ 情報を追加して更新します

1号機

新規事項なし

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中

※ 建屋地下からの滞留水移送は停止中

2号機 建屋地下の高濃度滞留水の移送を停止

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中

・2号機タービン建屋地下・廃棄物処理建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水の移送実施(2015年9月16日午前11時54分~9月17日午前9時15分)

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月17日

※ 建屋地下からの滞留水移送は停止中

3~6号機

新規事項なし

◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に実施中

※ 建屋地下からの滞留水移送は停止中

◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。

◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・RO濃縮水処理設備運転中

地下水バイパス 通算81回目の海洋排水を終了。排出量は1,583トン

※地下水バイパス一時貯留タンクグループ2の当社および第三者機関による分析結果[採取日9月2日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることから、9月16日午前10時5分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時21分に漏えい等の異常がないことを確認。(既出)

その後、午後4時24分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。排水量は1,583m3。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月17日

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

9月16日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月17日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月17日

H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/9 9/10 9/11 9/12 9/13 9/14 9/15
E-1 37,000 40,000 ※ 35,000 37,000 33,000 26,000
浪江雨量(mm) 79.5 39.0 93.5 0.0 0.0 0.0 0.0

H4エリア周辺地下水【E-2】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/9 9/10 9/11 9/12 9/13 9/14 9/15
E-2 ※ 200 360 170 60
浪江雨量(mm) 79.5 39.0 93.5 0.0 0.0 0.0 0.0

※ 悪天候により採取中止
★ 降雨による冠水のため採取出来ず

H6エリア G-2のトリチウム濃度急増。4,600ベクレル

<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月17日

H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/8 9/9 9/10 9/11 9/12 9/13 9/14 9/15
G-1 2,300 170 3,300 ※ 2,900 2,600 2,400 890
浪江雨量(mm) 40.5 79.5 39.0 93.5 0.0 0.0 0.0 0.0

H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/8 9/9 9/10 9/11 9/12 9/13 9/14 9/15
G-2 550 190 130 ※ 200 1,300 730 4,600
浪江雨量(mm) 40.5 79.5 39.0 93.5 0.0 0.0 0.0 0.0

※ 悪天候により採取中止

1~4号機タービン建屋東側 地下水観測孔No.2-3でトリチウムが過去最高値。また、3,4号機ウェルポイント汲み上げ水では炉内にしかないとされるアンチモン-125を検出

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月17日

福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果|東京電力 平成27年9月17日

<過去最高値>地下水観測孔No.2-3
トリチウム(H3):3,400Bq/L(2015.09.13)
 これまでの最高値:1,900Bq/L(2015.09.06)

<過去最高値>3,4号機ウェルポイント汲み上げ水
アンチモン-125:2.6Bq/L(2015.09.16)
 これまでの最高値:2.2Bq/L(2015.09.9)
※ アンチモン-125は原子炉内にしか存在しない核種とされる