桜の名所として知られる青森県の弘前公園。そのシンボルである弘前城をなんと引っ張って動かすというイベントが企画されているそうです。
弘前公園(青森県弘前市)の弘前城本丸で約100年ぶりに石垣修理が行われるのに伴い、天守を現存したまま本丸内の別の場所へ移動させる「曳屋(ひきや)」が8月下旬に始まる。市は歴史的な瞬間を多くの人に体感してもらおうと、市民らが城を引っ張って動かすイベントを計画している。
(中略)
曳屋で天守を動かす際も体験イベントを企画する。市ひろさき魅力プロデュース室によると、秋の連休に合わせて9月20~27日を「(仮称)曳屋ウイーク」に設定、天守を載せた台座に4本の綱をつなぎ約100人に引っ張ってもらう。各日4回程度(1回につき約100人)の予定で、応募方法など詳細は検討中。
現在の弘前城の天守は1811年に櫓(やぐら)の移築という名目で造られました。これは当時、幕府が新しい天守の建築を厳しく規制していたために、表向きとしてこのような理由が必要であったようです。弘前城の天守は東北で唯一、全国でも12城しか存在していない現存天守(※)であり、国の重要文化財に指定されています。
今回の弘前城の移動は、本丸が建てられている石垣の「はらみ」を修理するために行われるそうです。はらみとは石垣が外側に膨張する現象で、放置しておくと崩壊する恐れもあります。弘前城のはらみは、石垣が隙間なく積まれていることや、石垣内の盛土が粘性土のために水はけが悪いことなどに原因があるようです。
完了まで約10年もかかるという大工事。バスや鉄道車両を引っ張るイベントは耳にしたことがありますが、お城を移動しようとするなんて初めて聞きました。滅多にできない上に、しかもそれが現存天守という貴重なお城ならば参加したくなっちゃいますね♪
今秋のシルバーウイークの予定が未定という方、青森でお城を引っ張って移動させるのはいかがですか?ついでに東北をぐるっと観光してくるのもおすすめです。海の幸も美味しいですよ♪
弘前城
※現存天守:江戸時代、またそれ以前に造られた現在も残っている天守。
参考WEBサイト
紹介:sKenji