5月15日が国連が制定した「国際家族デー」だとご存知の人はどれくらいいるのだろうか。国民運動と名乗るウェブサイトが、「日本ではあまりなじみがなく、盛り上がりに欠けています」と嘆くほどだから、知名度はそれほど高くないのかもしれない。しかし、だからといって、国際的な記念日だからもっと盛り上げようというのは筋が違うとも思うのだ。
国連が定めた国際家族デーに関するページを眺めていて、腑に落ちたことがある。それは、家族の日というのは、(極論だが)自分たちが所属する家族だけがよければいいという考えをそっくりそのまま裏返して、世界中が家族という思いに至るきっかけとする日、ということなのではないかということ。そう感じた根拠に具体的なものはない。ただ、いくつかのページを見て回りながら、「ちょっとこれは」と感じるところがあり、逆に、ちら見した時には家族というテーマからは少し離れているように思ったのになぜか引かれるページがあったり。その繰り返しの中で感じたこと。
世界中が家族、というたしかにちょっと臭いと感じるかもしれないが、それでも否定することもできない、忘れ物のような何かについて考えるのなら、こんなサイトをご覧になってみるのはいかがだろうか。
世界の子どもを児童労働から守るNGO ACE(エース)が「国際家族デーに未来を考える」というタイトルで公開してるサイト。数年前のページだが、そこには谷川俊太郎さんが書き下ろした詩「そのこ」が、動画の絵本として公開されている。
https://youtube.com/devicesupport
Uploaded on Nov 1, 2010
「そのこ」 詩・谷川俊太郎 絵・塚本やすし 歌・やもり(森山良子と矢野顕子)
★「そのこ」の未来キャンペーン 実施中 http://acejapan.org/sonoko/
この詩は、谷川俊太郎さんが、7歳の男の子の気持ちになって、児童労働を伝えるために書き下ろしてくださった詩です。
制作:認定NPO法人ACE(エース)
ACE(エース)は、世界の子どもを児童労働から守るため、1997年から活動している国際協力NGOです。 http://acejapan.org/
●映像制作協力:
塚本やすしイラスト・デザイン事務所
電通ソーシャル・デザイン・エンジン
TYO Inc. Camp KAZ division
LET IT BE Inc.
5月15日は「国際家族デー」。家族でこの動画を見て何かを感じることもまた、国際家族デーの意義ある過ごし方かもしれないと提案させていただきたい。