2月1日(日曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。
1号機~2号機
新規事項なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
※滞留水移送は停止中
◆2号機
1号機と同じ4項目に加え、
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年12月22日午前9時58分~)
※滞留水移送は稼働中
3号機 ~タービン建屋滞留水のプロセス主建屋への移送を再開
1号機と同じ4項目に加え、
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送中。(平成27年2月1日午前9時56分~)
※滞留水移送を稼働
4号機~6号機
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・平成26年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
新規事項なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置運転中
・RO濃縮水処理設備運転中
地下水バイパス
新規事項なし
※地下水バイパス揚水井No.1~12のサンプリングを継続実施中。
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果 ~南放水口・排水路のサンプリングは降雪による悪天候のため採取を中止
◆最新のパトロール
平成27年1月31日のパトロールにおいて、タンクからの漏えいの兆候を早期に発見する目的で70μm線量当量率の測定を行っているが、降雪の影響により、パトロールを中止したことから、70μm線量当量率の測定を中止した。また、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)において異常がないことを確認。今後のタンクパトロールについては、パトロールエリアの状況を確認した上で実施する。
なお、1月31日の南放水口・排水路のサンプリングについては、降雪の影響により中止。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1~4号機タービン建屋東側
新規事項なし
※「福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果」のページでの該当するデータ公開も行われていない。
1~4号機サブドレン観測井
新規事項なし
※「福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果」のページでの該当するデータ公開も行われていない。
地下貯水槽 ~1月31日はサンプルを採取できず。降雪のため
地下貯水槽に係わる水の分析結果(1月31日採取)については、降雪の影響によりサンプリングを中止。
1号機放水路
新規事項なし
※「福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果」のページでの該当するデータ公開も行われていない。
関連データ(東京電力以外のサイト)
以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成27年2月1日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太
2月1日の降水量合計は0.0mm。気温は最高 4.8℃、最低 -4.5℃ 日照時間 8.7
最大風速 9.9 西 最大瞬間風速 18.6 西
1月31日の降水量合計は0.0mm。気温は最高 7.2℃、最低 -1.3℃ 日照時間 9.0
最大風速 8.6 西 最大瞬間風速 17.1 西
1月30日の降水量合計は30.5mm。気温は最高 1.4℃、最低 -5.9℃ 日照時間 0.0
最大風速 3.6 北西 最大瞬間風速 7.5 西北西
※H4、H6エリア、地下貯水槽の欠測は1月30日の降雪のためと考えられる。
●最大風速は10分間の風速の平均値である平均風速のうちその日最大のもの。瞬間最大風速は、文字通り瞬間ごとの風速の最大値。
●●10分間の平均風速が10メートルを超える場合には、クレーン作業など屋内作業を停止しなければならない場合がある。