【島×働く】島ごと会社に!?株式会社「大島村」

株式会社「大島村」

大島村商店HP元村長・河村さんの表情が印象的です。

 2005年、「平成の大合併」と呼ばれる市町村合併が全国で相次ぎ、小規模町村は次々と名前や姿を変えていきました。もちろん、離島も例外ではありません。 福岡県宗像郡旧・大島村(現・宗像市)もそのひとつ。玄界灘に浮かぶ大島と沖ノ島を行政区域としつつ、村の中心であった大島には、合併当時で900人近い人々が暮らしていました。観光地として有名とまでは言えませんが、海の幸に恵まれた漁師の島、山林には牛の放牧場が広がるのどかな島として愛されています。僕自身、まだ訪れたことはありません。ただ、島出身の知人にお話を伺ったことがあり、その時はそんな印象を受けました。

 そんなかつての大島村の存在を誰よりも惜しんだ人がいたようです。株式会社「大島村」、代表取締役の河辺健治さんがその人。実は、2005年の旧・大島村合併当時、それを見届けた最後の村長さんだそうです。

2005年の平成の大合併により、福岡県宗像郡大島村は無くなりました。私はこれを看取った最期の村長として、その名前を惜しみ会社の名前として使 わせてもらう事にしました。村長退職金600万円すべてを設立資金とし、これに賛同した友人30人も加わり、資本金800万円の会社を作りました。以来5年、大島のミカンを使った甘夏饅頭、手作り天然藻塩、芋焼酎と産品を広げ、現在は注目の海藻アカモクを使った石鹸を販売しています。これから全国に情報を伝え、少しでも地域に貢献できる会社を目指します。ふるさとを愛する心を理念に、一歩づつ進みますので、どうぞよろしく。大島にも、美味しい魚を食べに来てください。 代表取締役 河辺健治
(引用:そのまんま通販 株式会社「大島村」より)

 上記のとおり、合併により消滅する大島村の名を惜しみ、その大島の特産品の販売を通じて、地域貢献を目指して建てられた会社だそうです。 調べてみると、島で採れる塩や果物を用いた特産品の店舗、通販による販売のほか、食堂も経営されているご様子。島では複数の事業を兼ねる島民は珍しくありませんが、どちらも村長を退職されてから自費で始めた取り組みということで、かなりの力強さを感じてしまいます。過去の新聞記事を読んだところ、2012年現在、60歳を越えられています。それでこのバイタリティーですから、純粋に格好よく感じませんか。

 公式HP(大島村商店「商店概要」)によると、理念は「ふるさとを愛する心」とありました。まさに感じるのは郷土愛と熱意。客観的に見ただけですが、応援したいなぁと思うわけです。 全国の島々からは人が離れていく一方。『島の将来を考える研究会報告書』(平成22年7月、財団法人日本離島センター)によれば、今からおよそ20年後の2035年には、全国の離島の人口は約59%に減少する見込みと書かれていました。人口が減っていくなか、「郷土愛だ熱意だ」と叫んでも、その島に関わる人が居なければ、わざわざ“島おこし”というおせっかいな取り組みは成り立たないでしょう。

 まずは、全国の島々に触れる機会の提案が必要なはずです。だからこそ、今ある“島おこし”の取り組みには、注目・応援していきたいなーと、考えています。

◇参考ページ◇

(公式HP)

(大島村商店通販サイト)