【今日のお言葉】牧野経産副大臣「クラゲごときに惑わされてはいけない」

~ 今日のお言葉 2012年7月9日 ~

「クラゲごときに惑わされてはいけない」

時事通信≪4号機も「気を引き締め」=大飯3号機フル稼働に-牧野経産副大臣≫(2012/07/09-05:00)によると、関西電力大飯原発3号機がフル稼働に達したのを受け、7月9日未明、牧野聖修経済産業副大臣は記者団に対し次のように語ったという。

「行き詰まっていたエネルギー政策が一歩前進した喜びはあるが、4号機の再稼働までミッション(任務)は続く。今まで以上に気を引き締め、安全のための職務を遂行したい」

4号機は18日に原子炉起動。21日には発送電を再開する見通しという。ここまでは状況を説明しただけの言葉だが、3号機の海水取水口付近で大量発生したクラゲのせいで出力低下の危険があった件について、

「科学技術の粋を集めた原発で、クラゲごときに惑わされてはいけない」

と語ったのだとか。クラゲがごときであれば、何がごときでないのか。取水口が詰まってしまったら、原発の冷却機能に影響が出る可能性があるからこそ、懸命になってクラゲ除去をしていたのではないのか。

地震には十分耐えたが想定外の津波でやられた――。

このような予断(勝手な思い込み・根拠のない想定)が福島原発事故に結びついたことを忘れてはならない。

文●井上良太