ピッチャー貞子
昨日、プロ野球日本ハムーロッテ戦(東京ドーム)での始球式が話題となった。ホラー映画「リング」シリーズ、「貞子3D」の貞子が、宣伝を兼ねて始球式に登板した。アニメ等のキャラクターが始球式に登板することはあるが、人間に至っては「ドラマ××、○○役の~」と紹介され、マウンドに登るのが一般的だ。人間(?)のキャラクターが、そのまま登板することにまず目を奪われる。スタンドでは一部からどよめきも起こっていた。 前髪をだらりと垂らし、白い衣装に身を包んだ貞子。彼女が投じた一球こそ、いわゆる「女投げ」で少々安心したが、投げた彼女はそのまま膝から崩れ、場内はさらに異様な雰囲気に包まれた。 最後は関係者に抱えられて降板した貞子は、取材に対し、「”呪い”だけにのろい球を投げた」と関係者を介して述べたと報じられている。(スポーツニッポン 2012年4月25日)
しかし、こういう演出も時と場合があるだろう。プロ野球開幕の3月30日に行われたソフトバンクーオリックス戦(ヤフードーム)では、開幕セレモニーにて植村花菜のコンサートが行われ、試合前に10分近い『トイレの神様』が歌われた。植村花菜は決して嫌いではないが、試合5分前まで「泣ける曲」を聴かされてしまい、現地にいた私としては士気が下がってしまった。おそらく、真剣な選手たちにとってもこのような演出は賛否あるだろう。 演出が観客の眼にどう映るか、これはわからない。貞子の演出も、マウンドに登るピッチャーがどういう風に思っただろう。それもわからない。ただ、個人の好き嫌いで結論付けて恐縮だが、今回の貞子、ここまでやってくれるとちょっと楽しかった。
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(YouTube)
(スポーツニッポン 2012年4月26日)