ネットで見つけた誤字脱字を楽しもうというこのシリーズ。よく考えたら前回ご紹介したものは誤字というより「誤訳」でした。
しかも今回は「誤訳でさえもない」んですが、かなり「おや?」と思った2例です。どちらもネットの動画配信サービスで拾いました。
縦書きだと棒も縦なの
サッカー元イングランド代表のスター選手、ウェイン・ルーニー選手のドキュメンタリー番組が配信されています。上の写真は「英語版(オリジナル版)」の紹介画像で、これの日本語版が下のものだそうです。
「”ROONEY”は日本語だと”ルーニー”って書くらしいよ」
「じゃあ写真左の赤文字を縦に並べて、と。よし」
という会話の末「ル」「ー」「ニ」「ー」の4文字をそのまま縦に置いちゃったんでしょうか。うっかりすると彼が「ルールルル」とキタキツネを呼んでいるようにも見えてくるから不思議です。
仮に上の画像が「ネタ」だったとして、「本物」も何だか変なのでリンクを貼っておきましょう。「二」が変です。ひと目でも日本人にチェックしてもらうことをおすすめします。
オランダ人はストレート?
ネットでの動画配信サービスではアメリカやイギリスだけでなく、他の国のドラマも楽しむことができます。ただし予算がそれほどないのか「翻訳字幕が微妙」なものもちょいちょい見かけます(わが家は必ず「字幕版」を観ます)。
それも含めて面白い時もあることはあるのですが、ストーリーから気が逸れてしまうような珍翻訳に出会ってしまうこともあります。
それは2月に観ていたオランダのサスペンスドラマにありました。
【↓↓ネタバレあり↓↓】
「訳あって夫に妊娠を知られたくない妻が”つわり”に苦しむ様子を見せまいとトイレに長時間こもっていた。それを不審に思った夫の『どうしたんだ?』という問いかけに答える」というシリアスなシーン。
その翻訳があまりも衝撃的だったので写真を撮っておきました。これです。
そんなストレートに…
「お腹が痛かったの」ぐらいの言い回しはなかったんでしょうか?おかげで全編を通してこの3文字が頭から離れませんでした。
ウクライナに平和を
ネット配信で楽しむ外国ドラマとしてはかなり前に「スニッファー ウクライナの私立探偵」という、ウクライナで制作されたドラマをご紹介したことがあります。
その時は「自前のエンターテインメント作品を作れるんだから裕福な国なんだろうな」なんて気楽に考えていましたが、このドラマがロシア語で作られていることなども含めて、自分にはロシアとウクライナに関する知識も想像も全然足りていなかったことを思い知らされました。
このドラマの翻訳も時折とんちんかんで「おや?」と思った記憶がありますが、そんな文化や言葉の違いに感じる「おや?」を「争いの種」ではなく、何とかして「違うって楽しいかも」に持っていけないものか、自分には何ができるだろう、と考える日々です。
平和な世界で、それぞれの文化を味わいたい。戦争反対。