臨時休校中のとある休日、じいじ(私の父)、長男と一緒に近所に登山に行ってきました。
新型ウイルスのせいで不要不急な外出を控えるように要請があり、何かと自粛ムードが広がっています。
外遊び大好き、自然大好きな長男は、自宅で消化不良な毎日に嫌気がさし、私も休日は自宅にいることが増え、何だか運動不足気味・・・。
そんなわけで、外出はしたいけど人との接触は避けたいということで考えついたのが登山でした。
小笠山(おがさやま)でお手軽登山
小笠山は自宅から車で数分で行ける山です。
これまでも梅雨~秋にかけて、山菜取り、キノコ狩り栗拾い、アケビ採りなどに何度も訪れている場所です。
今回の同行者は、日本300名山を制覇したじいじ。北海道以外は車で日帰り登山をするツワモノです。長男が自然大好きなのは、小さい頃からじいじが自然のことを色々教えてくれたおかげです。
小笠山
掛川市のほぼ中心に位置し、袋井市と連接する標高265メートルの小笠山からなる一連の山系は、南のゆるやかな傾斜と北側の急な斜面とが対照的な形をしています。赤松の群生のほか数多くの植物や野鳥の宝庫として有名です。
長男が小笠山を山岳ガイド
今回の登山は、山頂までおよそ往復3~4時間くらいのコース。
一部を除いて、道もしっかりしていて比較的登りやすいルートです。
ところが日ごろの運動不足のせいか、登り始めて1時間も経つと、足が前へ進まなくなってきました。そんな中、長男は2日前にも別の山を登山してきたばかりなのにちっとも疲れていない様子。
しまいには「もうちょっと登ったら、ちゃんとご褒美があるから頑張りなよ!」と7歳児の長男に励まされる始末。何かご褒美が待っているようなので、とりあえず気合で着いていくことに。
こちらの木、幹の下の方に土がついています。長男曰く、これはイノシシが体についたダニやノミを落とすために泥浴びをして、その泥を落とすために体をこすりつけた跡なのだそうです。
なるほど、すぐ近くにはイノシシの泥浴び場らしき水たまりもありました。
登山者が道を間違えないように木に目印をつけています。これは私でも知っています!
切り株の上に石が積み上げられています。
こちらは何か分かりますか?
これは「ケルン」と言って、登山者が道を間違えないよう、不自然に石を積み上げたものです。このように自然に切り株の上に石が乗っかることはないので、ここは人が通った場所だと分かります。先人の知恵ですね。
ちなみにケルンも長男が教えてくれました。
深山(みやま)つつじのつぼみです。
長男が、「つぼみの先に茶色い帽子を被っているでしょ。帽子がジャマをしてつぼみが開けないんだよ。早く咲けるように帽子をとってあげようね。」と教えてくれました。
シイタケです(お饅頭ではありません)。
5まわり近く年の離れた長男の山友達が教えてくれた秘密のシロだそうです。
小笠山は崩れやすく、一部の登山道は崖になっていて危険です。
右も左も崖・・・
観覧車も怖くて乗れない高所恐怖症の私にとって、最大のヤマ場です。
崖地帯を超えると、開けた場所が待っていました。
掛川からでも天気が良ければ富士山が見えます!
長男が言っていたご褒美は、満開の深山つつじでした!山の中に厳かにたたずむ深山つつじに心が洗われた気がして、これまでの疲れがぜんぶ吹き飛びました!
山頂から繋がる小笠神社。遠くに遠州灘が望めます。
神社にお参りをして、ここからは下山です。
「てぃ、てぃ、てぃーてぃーてぃてぃ!」と終始TT兄弟で下山する長男。
学校で流行っているんでしょうか。まったく疲れている様子はありません・・・。
知の継承
今回の登山で、長男にたくさんのことを教えてもらい、とても勉強になりました。
6月に実をつけるヤマモモの木、モチツツジの名前の由来、茎がマムシの模様をしたマムシグサなど、これまでの経験から自然に身に着いた知識なので、説明に説得力がありました。
長男の生きた知識は、じいじから受け継がれています。じいじに限らず、経験も豊富な人生の先輩とたくさん交流することで、これからも色々な知識を吸収して人生を謳歌してもらいたいと思います。