文章に関心があり、文章を扱う仕事がもっとしたい、でも思うようにいかない。そんな若い頃はテレビや雑誌の誤字脱字にやたら噛みついていました。
ほんのちょっとした送り仮名の間違いぐらいでもまるで鬼の首を取ったように騒いで「それでもプロかよ」なんてひとりでイキってたものです。
今はふふふとスルー
歳を取ると自分が今何をしゃべっているのかさえ怪しくなってきたぐらいで、書いた文章なんて何度チェックしても100%というわけにはいかず、どうしても誤字脱字はやらかしてしまいます。
だからといって自分にも他人にも甘くというわけではありませんが、テレビの「間違ったテロップ」にいちいち目くじらを立てることはなくなりました。
Webサイトについてもしかり。この業界は「急げ!間違えても後から直せる!」と突貫工事的なコンテンツも少なくないでしょうから誤字はわりと頻繁に見かけます。
ただしその中に「笑えるようなもの」はそうそうあるわけではありません。いちばんグッとくるのは「書いてる本人は大まじめ」だけど「うっかり間違えちゃった」ところ「たまたま面白い仕上がりになった」もの。
そういうのを見つけたらスクショをコレクションしていこうと思い立ったのですが、ちょっと経つと修正されたりしますから、収集はなかなか難しいです。
立ち往生する豪傑
こちらはあるニュースサイトのある日のトップページです。人脈大好きなカラテカ入江くんが松ちゃんに説教食らってた頃ですね。
見出しの上から2つめを読んでください。
「説明会で職員居眠り、謝罪防が衛省」
後半が意味不明です。
これ、もともとは「防衛省が謝罪」と正しく書いてあったのを私は見ました。でも見出しを書き換えようとした(同じニュースでも書き換えられることが結構あります)か何かの拍子に「切り取り&貼り付け」をミスっちゃったんでしょう。
「謝罪防が衛省」…武蔵坊弁慶みたいでカッコいいですね。
超円高
あるニュースサイトで見つけた記事(該当部分を除くほとんどは消してあります)。
文中の「約1650億ドル(約17億9400万円)」を読んで一瞬「おおそうか」とスルーしそうになりましたがいや待てよ。
ネットフリックスって17億円強で買えちゃうの?と計算し直したところ「約1650億ドル」は「約17兆9400億円」が正解ですね。価値が10000分の1になっちゃってます。
こういう金額の記載間違いは大変な事態を招くことがあります。
Amazonでウハウハ
2週間ほど前のニュースです。
要約すると、
Amazonのプライム会員大感謝祭「Amazon Prime Day」で、「本来は1万3000ドル(約140万円)以上」もするカメラレンズを「誤って100ドル(約1万円)」と表示してしまった。
明らかに誤りとわかる価格だったので、多くのユーザーは「ダメ元」で購入ボタンを押したところ、なんと「実際に製品が届き始めた」という驚きの報告が上がったというのです。もちろん100ドルで決済されています。
ちなみにこの商品はAmazonマーケットプレイスでサードパーティーが販売しているものではなく、Amazon公式のショップが販売するものだったそうです。
実はAmazonでは過去にも間違って「2200ドル(約23万7000円)のレンズ」を「500ドル(約5万3000円)」として表示していまい、実際に発送したことがあるそうです。
素直に「さすが大感謝祭だね!」と思っちゃえばよかったわけです。ネット上でおや?おかしいぞ?という表記を見かけたら「あえて乗っかってみる」のもいいかもしれませんね。