アスペルガーとカサンドラ_野波ツナ

こちらの書籍を手にしたとき、まず「カサンドラ」という言葉に、北斗の拳の「鬼の哭く街カサンドラ」を連想してしまいました。こちらの書籍の「カサンドラ」は北斗の拳とは関係なく、「カサンドラ症候群」のことで下記のような意味でした。

アスペルガー症候群(AS)の夫または妻(あるいはパートナー)と情緒的な相互関係が築けないために配偶者やパートナーに生じる、身体的・精神的症状を表す言葉である。

引用元:カサンドラ症候群 - Wikipedia

カサンドラ症候群の恐いところは、気がつかないうちに心と身体が病んでいくことだそうです。症状としては、うつ状態、不眠、倦怠感、情緒不安定、頭痛、免疫系の疾患等があるようです。

特にパートナーが自分自身がアスペルガー症候群ということに気づいていない「サイレントアスペルガー」であるとき、パートナーのことが理解できず、孤独感を募らせて気づかないうちにカサンドラ症候群を発症してしまうようです。

自分がカサンドラ症候群であることに気づくためには、パートナーがアスペルガー症候群であることに気づく必要があります。自分がカサンドラ症候群であることは、子供の発達障害や、うつ治療中の心理士との相談、インターネットや書籍で知ることがあるようです。

こちらの書籍ではアスペルガー症候群の夫をもつ妻たちが、どうやって症状が改善したかが書かれておりました。その1つとして、夫には期待しない、あてにしないということが書かれており、パートナーを切り捨てるような考え方に違和感を感じてしまいました。

ただ、アスペルガー症候群やカサンドラ症候群について悩む人が少なくなるよう、こういった書籍で、これらの症状のことを広く社会に認知して行ってもらいたいと思います。