アニサキスにも正露丸?

以前、わたしはこれまでアニサキスを2回経験したことがあるという自慢話をご紹介しました。

・のたうちまわるほど痛い。薬なんか効かない。内視鏡で取り除いてもらう。
・絶対になりたくないなら生の魚を食べないこと。

これがアニサキストークの全てであって、それ以上は話の広がりようがないと思っていたのですが、今週になって衝撃的なニュースが飛び込んできました。

ラッパのマークのスゴイヤツ

「正露丸」の製造販売元である大幸薬品は、2014年、アニサキスの活動を抑える効果があるとし、正露丸の主成分・木クレオソートの活用に関する特許を取得した。

引用元:2018年7月9日付「みなと新聞」の記事をYahoo!ニュースが再構成したものから抜粋

2014年のことがなぜ今週になってニュースになっているのかはわかりませんが、同社の実験によるとアニサキス症の疑いがある患者が正露丸を服用したところ

・鋭い腹痛は1~2分で消失した
・患者からは動きがないアニサキスの幼虫が見つかり、処方箋なしで快復した
・胃アニサキス症などを発症して内視鏡摘出が必要になった場合に正露丸を服用すると、アニサキスの動きが鈍くなって痛みが和らぐほか、摘出が容易になる

ことがわかったのです。

見るだけでもニオイを感じますね

なんでも正露丸のひと

腹痛にはいろんな種類があるのに「とにかく正露丸飲んどけ」っていう人がいますよね。そういえば「アニサキスも正露丸」という記事見出しを見た記憶はありますが、あの激しい痛みを経験したことによる先入観か「正露丸で治るわけないじゃん」と思い込み、スルーしていました。

ところが大幸薬品ではちゃんと実験もしているし、特許も取っているのです。

ただし法律の関係で、正露丸は「アニサキス症に効果がある」ということは謳えないんだそうです。

だからアニサキストであるわたしもそのことを知りませんでしたし、アニサキスは去年あたり急に話題になったので、いまごろになって再注目されたのかも知れません。

「木クレオソート」ってなんだ

正露丸の主成分は「木(もく)クレオソート」。ブナやマツなどの原木から得た「木タール」を精製した液体で、腸内細菌のバランスに影響を及ぼすことなく、腸の調子を整えることができます。正露丸独特のあの匂いも、この「木クレオソート」です。

さらに大幸薬品によれば、正露丸を食事中または食後に服用することでアニサキス症の症状が軽減されたり、症状を起こさなかったりすることも期待できるそうです。

わが家にはふだん正露丸は置いていませんが、数年に一度アニサキスにやられる「常連」としては必須でしょう!

正露丸と同じニオイの大好物

そういえばわが家には「正露丸みたいなニオイがするもの」が常備されていることを思い出しました。それは「スコッチウイスキー」です。

スコットランド産のスコッチウイスキーの中でも、特にアイラ島というところで作られたものは独特の香りをもっています。酒屋さんでよく見かける銘柄で言うと「ラフロイグ」「ボウモア」などがそうです。

「ピート香」と呼ばれるこのニオイのお酒をちびちびなめるのが好きなのですが、多くの人は「むかしの病院のニオイ」とか「薬くさい」と言います。事実、ラフロイグなんかはわたしも「もろに正露丸」だと思います。

ということは!ニオイが同じなんだから成分も同じなのでは?つまり

「1軒目で刺身を食べたら2軒目はバーへ行けばいいじゃん!」

と期待したのですが…残念ながら成分は別ものだそうです。なのできょうの帰りに正露丸を買い、死ぬまで絶やさないことにします。

ちなみにニオイがしない「セイロガン糖衣A」も主成分は同じですよ!

ピート香が強い「アードベッグ」。正露丸と言うよりは「煙を飲んでいる」ような香りで、むせるほどのクサウマです。