あるいは除雪された雪の融け残り。あるいはありふれた道路の壁面から湧き出す氷のほとり。震災と何か関係があるのかどうかは分からない。それでもこの風土がつくりだしたとしか言いようのないホトケ様、ラカン様に出会うことが多いのだ。パッと目にしてハッとすることがしばしばある。
私は京都の橋本関雪記念館の庭で羅漢増を眺めるのは大好きなのだが、ネットでは金儲け主義があからさまだなどと良くない評判も見かける。
だったら、雪の残る東北の被災地の路傍に佇む羅漢様を探しにいらっしゃるのも良いのではないか、かく愚考する次第なのである。