久之浜第一小学校のグラウンドの一部を借りてつくられた、いわき市の浜風商店街。仮設商店街として被災地で最初にオープンした商店街です。

ここ浜風商店街には、魚屋さんに床屋さん、食料品店さんに電気屋さん、洋品店さん、酒屋さんに駄菓子屋さんなど11軒のお店が並びますが、ごはんを食べるなら「からすや食堂」さん。

ラーメンや餃子、カレーライスなど多彩な料理で人気だったからすや食堂ですが、メニューはどちらかというと中華系……だと思い込んでいたので、これまで気づかなかったのですが、なんとメニューには日本そばもあったのです。

一緒に行った仲間のひとりが「ねえマスター、この鳥そばってもしかしたら日本そば？」と質問したことから発見につながった日本そばの存在。メニューには肉そばと鳥そばの2種類の日本そばが載っていました。それにしてもメニューに堂々と載せられているのに、これまでまったく気づかなかったとは！ しかも、質問した仲間はこれまでにおそらく30回以上、私だって10回以上は訪れているのに！ まったくもって不覚でした。

ページトップの写真が肉そばですが、中華丼に入っているのでぱっと見は中華麺に見えてしまいます。しかし麺はたしかに日本そば。出汁の効いた汁はなかなか絶品。見逃せないのが刻んだネギの他に、煮た玉ねぎも入っていること。日本そばに玉ねぎとは、ちょっと意外かもしれませんが、これがほんのり甘くておいしいのです。絶品でした。もちろん汁までぜんぶ頂きました。

餃子や五目ラーメン、カツカレーなど、定番メニューが並ぶから見逃してしまっていた日本そば。おいしい店には定番以外にも絶品メニューがあることを教えられました。人間、チャレンジ精神が大切ということかも。