1月18日(土曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」をもとに事故原発がおかれている状況を考えます。
*2015年末に作成。2014年作成の他のページとは若干フォームが異なります。
※ 情報を追加して更新します
コンクリート圧送車からの制御油漏洩の続報。双葉消防本部は危険物の漏えい事象と判断
※平成26年1月17日午前9時頃、福島第一原子力発電所構内においてサブドレン浄化設備建屋設置工事の地盤改良に使用しているコンクリート圧送車から、制御油が地面に滴下していることを、協力企業作業員が発見した。漏えいした制御油については、プラスチックの容器に受けた後、制御油の元弁を全閉とし、同日午前9時45分頃、漏えいは停止した。プラスチックの容器に受けた油の量は約5リットルであり、また、地面(砂利)上に直径10cm程度の滴下跡を確認したため、吸着マットにて処理を行っている。本件について、同日午前10時9分、双葉消防本部へ連絡している。また、現場の状況等について、現在調査している。(既出)
同日午後4時45分、双葉消防本部にて危険物の漏えい事象扱いであると判断された。なお、今回の油漏れの原因は、車体下部にある油配管ジョイント部耐圧ゴムホースの劣化による制御油漏れであると判断。また、プラスチックの容器に受けた油の量は約5リットルで、制御油系統内に残留した油の回収分を含むものであり、地面上(砂利)に染み込んだ油約240ccについては、当該箇所の砂利を除去し、回収している。
1号機 炉心スプレイ系からの注水量を調整
※平成26年1月17日午後3時55分、原子炉への注水量の変動が確認されたため、給水系からの注水量を約2.6 m3/hから約2.5 m3/hに調整、炉心スプレイ系からの注水量を約2.1 m3/hから約2.0 m3/hに調整。
その他の項目に新規事項の記載なし
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
2号機
◎日報に新規事項の記載なし
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・2号機タービン建屋→3号機タービン建屋へ高濃度滞留水を移送中(平成26年1月12日午前9時55分~)
3号機 主蒸気隔離弁室の扉付近から水が流出。原子炉建屋5階中央部近傍より湯気発生
※平成26年1月18日午後2時40分頃、3号機原子炉建屋瓦礫撤去用ロボットのカメラ画像を確認していた当社社員が、3号機原子炉建屋1階北東エリアの主蒸気隔離弁室の扉付近から、水が、当該扉近傍に設置されている床ドレンファンネル(排水口)に幅約30cmで流れ込んでいることを発見した。
当該漏えい水は、原子炉建屋最地下階の床ドレンサンプへつながる床ドレンファンネルへ流入しており、原子炉建屋外への流出はない。なお、モニタリングポスト指示値の有意な変動、およびプラントパラメータ(原子炉注水流量、原子炉圧力容器底部温度、格納容器内温度等)の異常は確認されていない。現在、漏えい状況および原因等を調査している。当該漏えい箇所の雰囲気線量は約30mSv/h。
※平成26年1月18日午前8時20分頃、3号機原子炉建屋5階中央部近傍より、湯気が発生していることをカメラにて確認。同日午前8時29分時点のプラント状況、モニタリングポストの指示値等に異常は確認されていない(午前8時20分時点の気象データは、気温1.2℃、湿度83.2%)。
その他の項目に新規事項の記載なし
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・3号機タービン建屋→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成25年12月17日午後4時~)
4~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
◎日報に新規事項の記載なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
H4エリアタンク
<最新のパトロール結果>
平成26年1月17日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β+γ線(70μm線量当量率))は確認されていない。また、堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1~4号機タービン建屋東側
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
地下貯水槽
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
福島第一原発から約10kmに位置する気象庁のアメダス「浪江」の気象データ】
1月18日の降水量合計は0.0mm 気温は最高 7.7℃、最低 -8.0℃ 日照時間 8.8
最大風速 4.1 西 最大瞬間風速 8.0 西北西
1月17日の降水量合計は0.0mm 気温は最高 7.2℃、最低 -6.1℃ 日照時間 4.1
最大風速 5.7 西 最大瞬間風速 11.1 西
1月16日の降水量合計は0.0mm 気温は最高 7.5℃、最低 -6.4℃ 日照時間 7.0
最大風速 5.1 西 最大瞬間風速 10.4 西南西
●最大風速とは10分間の風速の平均値である平均風速のうち、その日最大のもの。瞬間最大風速は、文字通り瞬間ごとの風速の最大値。
●●10分間の平均風速が10メートルを超える場合には、クレーン作業など屋内作業を停止しなければならない場合がある。