10月7日(水曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。
※ 情報を追加して更新します
1~6号機 タービン建屋地下からの高濃度滞留水移送の「運転/停止」が新規事項として記載されなくなる(2,3号機)
新規事項なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
※ タービン建屋地下からの高濃度滞留水移送の「運転/停止」の有無が記載されなくなった。
◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に実施中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
※ タービン建屋地下からの高濃度滞留水移送の「運転/停止」の有無が記載されなくなった。
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
新規事項なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・RO濃縮水処理設備運転中
地下水バイパス 通算84回目の海洋排水を開始
※地下水バイパス一時貯留タンクグループ2の当社および第三者機関による分析結果[採取日9月24日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることを確認したことから、(既出)
10月7日午前10時10分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時14分に漏えい等の異常がないことを確認。
地下水バイパス 地下水バイパス揚水井分析結果(10月1日/5日採取)揚水井No.10のトリチウム濃度は過去最高の2,400ベクレルのまま
※ 現在のところ、海洋に排水される地下水バイパス水は、トリチウム濃度の低い他の揚水井からのものとブレンドしているため運用目標値を下回っている。(10月7日に排水された一時貯蔵タンクのトリチウム濃度は東京電力の測定で170Bq/L、第三者機関として分析している日本分析センターの測定で190Bq/L。東京電力が設定している運用目標値は1,500Bq/L)
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
10月6日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/29 9/30 10/1 10/2 10/3 10/4 10/5
E-1 35,000 39,000 50,000 46,000 51,000 42,000 43,000
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 2.0 1.0 0.0 0.0 0.0
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/29 9/30 10/1 10/2 10/3 10/4 10/5
G-1 2,000 1,300 2,300 1,300 2,100 1,500 1,200
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 2.0 1.0 0.0 0.0 0.0
H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/29 9/30 10/1 10/2 10/3 10/4 10/5
G-2 12,000 3,300 4,900 4,000 1,300 800 640
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 2.0 1.0 0.0 0.0 0.0
1~4号機タービン建屋東側
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクEから海洋への排水準備が進む
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクEの当社および第三者機関による分析結果[採取日9月27日]については同等の値であり、運用目標値を満足していることを確認。