2015年9月4日 今日の東電プレスリリース

9月4日(金曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。

「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)

※ 情報を追加して更新します

9月2日に落下事故で入院した作業員が退院

※9月2日午前4時55分頃、福島第一原子力発電所H2北エリアのタンクにおいて、協力業作業員がタンクの梯子を昇る際に、負傷。フルハーネスタイプとD環付きベルトの安全帯を装着していたため落下は免れたが、梯子に引っかかった状態で当該作業員が助けを呼び、共同作業者に発見された。同日午前5時14分に入退域管理棟救急医療室へ入室し、医師の診察を受けたところ、緊急搬送の必要があると判断したことから、同日午前5時56分に救急車を要請。なお、当該作業員の身体に放射性物質の付着はない。(既出)

その後、いわき市立総合磐城共立病院にて9月2日より検査入院をしていたが、特記すべき外傷などなく、9月3日、退院するとともに今後の通院治療は不要と診断された。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月4日

1号機

新規時効なし

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中

※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中

2号機 タービン建屋地下高濃度滞留水を移送停止

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中

・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施(2015年9月3日午後15時48分~9月4日午前7時58分)

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月4日

※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中

3号機 タービン建屋地下高濃度滞留水を移送停止

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に実施中

・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施(2015年9月3日午後15時48分~9月4日午前7時58分)

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月4日

※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中

4~6号機

新規事項なし

◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。

◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・RO濃縮水処理設備運転中

地下水バイパス

新規事項なし

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

9月3日のパトロールにおいて、タンクからの漏えいの兆候を早期に発見する目的で70μm線量当量率の測定を行っているが、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されなかった。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)において異常がないことを確認。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月4日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月4日

H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 8/26 8/27 8/28 8/29 8/30 8/31 9/1
E-1 1,600 820 40,000 41,000 50,000 42,000 41,000
浪江雨量(mm) 18.0 28.0 11.5 29.0 25.5 7.0 1.5

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月4日

H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 8/26 8/27 8/28 8/29 8/30 8/31 9/1
G-1 160 170 180 740 1,500 400 560
浪江雨量(mm) 18.0 28.0 11.5 29.0 25.5 7.0 1.5

1~4号機タービン建屋東側 地下水観測孔No.1でストロンチウム90、全ベータが過去最高値

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月4日

<過去最高値>地下水観測孔No.1
ストロンチウム90:2,800Bq/L(2015/08/03)
 これまでの最高値:1,800Bq/L(2015/07/02)

<過去最高値>地下水観測孔No.1
全ベータ:4,000Bq/L(2015/09/03)
 これまでの最高値:3,800Bq/L(2015/08/31)

地下貯水槽

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月4日