近所のお寺の蓮の花が色とりどりに咲いています。このお寺のハスは水を張った大きな鉢に植えられているのですが、一鉢ごとに種類もさまざまなので、色も香りも多彩なのです。歩いているだけで色と香りに包まれて不思議な気分になっていきます。(今朝も「ポン」という音を聞くことはできませんでしたが…)
ここ数日、花の数が増えるにつれてアマチュアカメラマンの数もどんどん増えきて、あちこちでカメラ談義にも花を咲かせているようです。花そのものを見るよりも花を写した写真の出来やカメラの方にばかり関心があるらしい彼らの会話を聞いているとなぜかちょっと残念な気持ちになったりするのです。(心狭~いけど)
白いハスの花を見ていると何となく芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を思い出したりして。
ある日の事でございます。御釈迦様は極楽の蓮池のふちを、独りでぶらぶら御歩きになっていらっしゃいました。池の中に咲いている蓮の花は、みんな玉のようにまっ白で、そのまん中にある金色の蕊からは、何とも云えない好い匂が、絶間なくあたりへ溢れて居ります。極楽は丁度朝なのでございましょう。
腰だめで、というか手を伸ばして画面も確認せずに、しかもスマホで撮ったわりにはキレイに撮れてよかったなどと、自分もやはり写真の出来のことを気にしていたりするわけで、やはりワタクシもいずれ地獄に落ちるということなのでございましょう。
拈華微笑。ハスの花は摩訶不思議です。