「だいち2号」が見た富士山 etc.(動画あり)

山梨県側に続いて静岡県側でも山開きとなった富士山。その姿を「星」が捉えた。

http://www.jaxa.jp/projects/sat/alos2/index_j.html

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5月24日(金)に打ち上げが行われ、初期機能確認試験を行っている「だいち2号」からの初の観測画像をJAXA(宇宙航空研究開発機構)が6月30日公開。

陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)が有する世界トップクラスとの呼び名も高いLバンド合成開口レーダーが富士山、伊豆大島の豪雨災害跡地、今なお噴火と拡大を続ける西ノ島の様子などをこれまでにない映像で捉えた。

「だいち2号」搭載PALSAR-2による富士山周辺の観測画像

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レーダーの波の偏りを解析して疑似的にカラー化された画像は、大まかに緑色が植生、明るい紫色や黄緑色が市街地、暗い紫は裸地を表しているとのこと。注目すべきは、富士山山頂の北西部、樹海の中に点在する火口丘を映し出していること。木々に覆われて見えにくい地形の細かな起伏を、宇宙から捉えることが可能になっている。

JAXAチャンネル(https://www.youtube.com/watch?v=YKi6wOnezig)より

この衛星は地球の探査に電波を使っているから雨天、曇天、夜間でも地表の様子をキャッチすることができる。光学測定に比べて波長が長いことから生ずる解像度の低さというデメリットは、高速で移動する人工衛星の動きと、電波の反射の間に生ずるドップラー効果を応用し、レーダーアンテナの面積を仮想的に拡大することで解決。天候に左右されることなく、地表の状況を詳細に知ることができる測地システムだ。

「だいち2号」搭載PALSAR-2による伊豆大島の観測画像

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その能力は、災害現場の状況を正確かつ短時間に捉える上で期待が大きい。昨年2013年10月の台風26号による伊豆大島の土石流現場の映像からは、約8カ月経ったいまも植生が回復せず、崖地がむき出しの状態になっていることが読み取れるという。

「だいち2号」搭載PALSAR-2による西之島の観測画像(右)と、 航空機搭載合成開口レーダによる過去の画像(左)との比較

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火山噴火でいまも島の成長が続く西之島の映像が撮影されたのは夜間。レーダーによる観測だから夜間はもちろん、可視光では噴煙に隠れたであろう場所も、精彩な映像として捉えることができる。噴火による島の成長を天候等に左右されることなく継続的に観測できるというわけだ。

だいち2号(ALOS-2)による初観測画像 ~富士山、アマゾン~ (2014年6月)

JAXA Channel

これから先、どんな地球の姿を見せてくれるのか、だいち2号の活躍が楽しみだ。