はい、グッと深呼吸して、このバーを持ち上げてください
ふっ…………!
(ピピ)
わっ、やっぱり!!
……ボクさん、体重も皮下脂肪も全く問題ないです。
ただ……“内臓脂肪がちょっとタイヘン”です!!
…………!?
ボクさん、普段は鍛えていると仰ってましたし、実際に“筋肉質”です。それに食事も野菜中心と仰っていたとおり、食生活が原因の“皮下脂肪もそれほどありません”。
……なのに、“肥満”なんですか?
いや、まったく“肥満ではありません”。
でも、“内臓脂肪だけ極端に数値が大きい”です。
正直……“生活習慣病予備軍”ですね!
んんん…………???
肥満=メタボではない
●最初は理解できなかったが、お姉さんはていねいに説明してくれた。
ボクの場合、いわゆる【指でつまめるたるんだ脂肪=皮下脂肪】は人並み程度。
つまり、肥満ではないそうだ。
しかし、【内臓の周りを覆う脂肪=内臓脂肪】が極端に多いらしい。
いわゆる、“メタボ”だそうだ。
ボクは「肥満=メタボではない」ことを、ここで初めて知った。
“内臓脂肪は、内臓を冷やさないためにできる脂肪”なんです。
内臓を冷やさない?
つまり……、
ボクさん、冷たい食べ物とか大好きじゃないですか?
あ、はい。冷たい麦茶とか、寝る前によく飲んだりします
あぁ、やっぱり……。
正直、それが最悪です。内臓を冷やすから、内臓に脂肪ができてしまうんです。食事は健康的、毎日運動もしているボクさんがメタボ予備軍なのはそれが原因だと思います。
うええええ、マジっすか……!!
(知らなかった……!)
人間は睡眠中も内臓が活発に働くんです。でも、そうして内臓を冷やしてしまうと、全体的に内臓の機能は落ちてしまうし、代謝も悪くなるんです。そういったところから生活習慣病になったりもするんですよ……。
そ、そうなんですか……
(可愛い顔して、目がマジすぎるから怖い……)
●「どうせ、不安を煽るだけ煽って契約に持ち込むんでしょ?」……なんて思って
いたのだが、ボクの状態はそういう“駆け引き”を抜きにしても酷いのではない
だろうか。そんな不安が押し寄せてきた。
それより何より、店員さんと客という関係とは言え、女性に身体のことを指摘
されるのはけっこう堪える……('A`)
ボクさん、服を着た状態だと普通の見た目なんですよね。だから、たぶん内臓脂肪型だと思ったんですが……(苦笑)
(プ……プロが苦笑している……)
(そんなに酷いのか……)
つまり、筋肉の下に内臓脂肪があるんです。
“握りこぶしで7個分”ですよ!
だからほら、お腹がとてもカタいんです(ピトッ)
(えっ、普通にお腹触ってくるの……!?)
(ドキーン!)
●ショックを受けたり、緊張したり……。何かと忙しい。
それもこれも、メタボ宣告されたボクのお腹が原因だった。
そうですねェ、まずこの内臓脂肪を燃やすためにゲルマニウム温浴をしましょう。
(お腹ナデナデ)
……ゲルマニウム……
(ナデナデ……だと……?)
はい!物を燃やすには酸素が必要ですよね?内臓脂肪も一緒で、体内に酸素が無いと燃えないんです。ゲルマニウムは体内の酸素量を増やし、血液を浄化する作用があるんですよ!
(お腹フニフニ)
なるほど…………
(フニフニ……だと……?)
※決してそういうお店ではありません。
エステ前の測量結果は……
●さて、ボクの事前の測定結果はこんな状態
身長 159.0cm
体重 58.8kg
体脂肪率 18.8%
内臓脂肪レベル LV.11
体脂肪率は適性の範囲内。ただし「内臓脂肪レベル」が高いらしい。
いやはや、どうなるのでしょうか……。
ゲルマニウム温浴
●まずはゲルマニウム温浴
お姉さんに案内され、ゲルマニウム温浴スペースへ。女性スタッフが多いものの、
男性スタッフもちらほら。スタッフさんはみんな愛想が良いのだが、僕はガウンに
紙パンツという「安っぽいプロレスラー」みたいな恰好なので若干恥ずかしい。
ではここに腰かけて頂いて、こちらを向いてください
はい
ここで15分間、ゲルマニウム温浴をしてもらいます。ボクさんの身体の場合、栄養や血液の流れが全部お腹まわりで悪くなってしまうんです。だからメタボの人は生活習慣病になりやすいんですよ
なるほど……
ゲルマニウム温浴では、腕と足を浸けて頂いて身体の外側から効果を促していきます。内臓脂肪が少ない方だと全身から汗が出るんですけど、ボクさんの場合、もしかするとお腹からは汗が出ないかも知れません。
そういうモンなんですね……
(なんか、情けないな……)
●お姉さんに腕と足を消毒してもらったあと、15分間、ゲルマニウムの粉が溶けて
いるというお湯に腕と足を浸け続ける。
一般的には「ゲルマニウムの効能については科学的根拠がない」とされているそう
だが、実際に腕と足を浸けているとめちゃくちゃ気持ち良いし、なんだか身体に
効いている気がする。
どうしても熱かったら手足を出してもらっても大丈夫ですよ
(ニッコリ)
は、はい……
………………、
(この店のスタッフ、美男美女しかおらへんな……)
(そりゃそーか。美容業界やし……)
(ピピピピ!)
お疲れ様でした~!
●こうしてゲルマニウム温浴が終了。けっこう汗をかいたのだが、お姉さんが言った
とおり、お腹まわりからはほとんど汗が出ていなかった。
どうでした~?
いやっ、気持ち良かったですけど……、お姉さんが言ったとおり、お腹からは全然汗が出なかったです。
あちゃー、やっぱりそうでしたか。こうしてエステでかく汗って、“身体によくない毒素がいっぱい出る”んですけど、結局内臓脂肪が邪魔しちゃうんですよね。継続すれば、お腹から汗も出るようになると思いますよ。(ニッコリ)
たしかに、そんな気がしてきた……
リンパマッサージ
●続いてリンパマッサージへ。お姉さんに促されるまま、紙パンツ一丁で、ベッドの
上にうつぶせに寝転がる。情けない姿だと思うが、正直、悪い意味で慣れてきた。
リンパって聞いたことありますよね?簡単に言うと、“人間にとって良くない毒素や老廃物を流す道みたいなモノ”なんですけど……、ボクさんの場合、これが内臓脂肪のせいで流れが悪くなるんです。
こうなると、最悪、“糖尿病”や“高血圧”といった“生活習慣病になる可能性が出てくる”んですね。リンパマッサージはその流れを外から良くしていくマッサージです。
なるほど……。
(わかったような、わからないような……)
じゃあ、始めますね☆
●オイルらしきものを手に取ったお姉さん。リンパマッサージとやらが始まった。
正直、この情けない身体をベタベタ触られてしまうなんて、羞恥以外の何者でも
ない。
(無心だ……、無心になるのだ……)
(無心……、修行僧だ……)
(脇腹モミモミ)
nブはっ!?(ビクッ)
どうしたんですか!?
●脇腹が弱いボクはなんとか耐えながら、今度は仰向けに。マッサージ自体は気持ち
良かったが時々痛くもある。痛いときはそこの血行が良くないらしい。
だいぶ柔らかくなってきましたね、お腹。(フニフニ)
お、おぉー
(↑自分のことなのに、どうリアクションしていいかわからない)
これも続けていけば、かなり柔らかくなると思いますよ。脂肪が固いと本当に痩せにくくなるんで。
(ここまでしてもらって1,000円だと安いなぁ……)
そういやさっき、別のスタッフがボクさんの数値を見て驚いてましたヨ
ふえ?
すみません、私から見せたわけじゃなかったんですけど、ボクさん見た目は普通なのに、内臓脂肪の数値が大きめだったんで。『えー!これさっきの人ですか!』って。
(スタッフ内で身体のデータが一人歩きしてるやん……)
テクトロン
●こうしてリンパマッサージも終了。オイルと汗とで身体がベシャベシャになったが、
「ここから更に汗をかきますよ~」とお姉さん。