10年前のある日。
家でテレビを見ていると、携帯に見覚えのない03ナンバーから着信がありました。
とりあえず通話に出ると、業者ぽい男の人の声が聞こえてきました。
業者:「○○さんの携帯で宜しいですか?私、AV商会の前田と申しますけど」
自分:「えーと、どちらさまですか?」
業者:「あのぉ、今回お電話を差し上げました件についてはですねぇ」
人の話を聞かない系の口調ぶりからして、悪徳業者の気配が漂ります。
業者:「当社はモザイクゼロのアダルトビデオの販売をしておりまして」
自分:「はぁ・・・」
業者:「よろしければ、販売ビデオのカタログをお届けしたいのですけども」
エロビデオの勧誘を落ち着いたテンションでしてくる業者さんでした。
自分:「いや、そういうのはいらないんで・・・」
通話を切ろうとしたとき、業者さんは800%くらいにテンションを上げてきました。
業者:「でもさ!見るでしょ!?」
自分:「え・・・?」
業者:「ねえ!見るでしょ!?アダルトビデオ!見てるんでしょ!?」
いきなりキャラクターが切り替わったことに戸惑う自分・・・
業者:「どうせ見るんだからさぁ!買っちゃいなよ!モザイクゼロだしさ!」
自分:「・・・!」
そりゃ、アダルトビデオの1本や2本、いや・・・20本や30本持ってますよ。
でも、そんな挑発的な口調の業者から仕入れたいとは思えません。
『北風と太陽』という昔話がありますけど、強引に説得されればされるほど
人間というのは断りたくなる生き物です。その人を避けたくなるの生き物です。
自分:「いりませーん!」
業者:「あ、ちょ・・・!見るでしょ!ねぇ見るでしょ!ねっ・・・」
ツーツーツー・・・
それにしも「見るでしょ!」っていうのは、東進ハイスクールのCMで見た
「今でしょ!」を彷彿とさせるフレーズですね。
10年前に今の流行を先取りしていた業者さんは凄いです。
「見るでしょ!」の決めゼリフ使うのは「今でしょ!」と思いました。