3月11日の光景。雪化粧した朝の石巻

前日から夜明けまで吹き荒れた暴風がようやく鎮まりかけた早朝、窓の外にはうっすらと雪化粧した石巻の町がありました。

あたたかいおもてなしが魅力のカフェ「YUUGEN」さんも、いまは雪に包まれています。

雪は積もったというより、強い風によって敷石の隙間やアスファルトのくぼみに吹き付けられたようです。

前日には15度に達するほど暑い時間帯もあったにも関わらず、暴風と雪。手袋なしではいられないほどの冷たい空気に包まれて、石巻は3月11日の朝を迎えました。

石ノ森萬画館は現在休館中。正式な再オープンに向けて準備作業が進められています。昨年のリオープンに向けて歩道が整備された内海橋ですが、欄干の部分などは津波に破壊されたままの姿です。

町の中心部、橋の近くでは今日も解体作業が行われるようです。

街なかの一等地だった橋通りには空地が目立ちます。開いているお店はほんの数軒です。

漫画による町おこしを目指した石巻。いたるところに石ノ森キャラクターが息づいています。しかし、震災から2年となる朝を迎えた石巻の町は、深く傷ついたままです。

石巻まちなか復興マルシェからまさに飛び出そうとする仮面ライダー。この町の未来と平和のためには、まだまだヒーローたちの活躍が必要だ。町に暮らすすべての人々がヒーローになるくらいの活躍が。

●TEXT+PHOTO:井上良太(株式会社ジェーピーツーワン)