素朴な原風景を心ゆくまで
与那国島を除く八重山諸島の島々をひとつの円で囲むとしたら、その円の真ん中にくる島が小浜島。周囲は八重山の個性的な島々に囲まれ、島からはそのひとつひとつが見渡せます。2001年(平成13年)に朝の連続テレビ小説『ちゅらさん』(NHK)の舞台になったことは記憶に新しいかも知れません。 水資源の確保に苦労した歴史のある八重山ですが、小浜島では古くから米作が行われていたらしく、今も農業が主産業。中でもさとうきび栽培が圧倒的に目立ちます。島の至る所に広がる緑の濃いさとうきび畑、その奥には海と空の2種類の青。快晴の日のさとうきび畑は、緑、薄青、青の3色で描けてしまいそうなほどです。島の東側にはそのさとうきび畑を横断する農道「シュガーロード」があり、上述の『ちゅらさん』で何度となく登場、その沖縄の原風景とも言えそうな景色が人気を呼びました。また、作中のヒロイン・えりぃの生家として使われた石垣の古民家も同じく人気。周辺にも似たような民家があり、集落めぐりをするだけでも楽しいものです。
「特徴的な何か」というよりは素朴な景色が目を引く小浜島。沖縄でも早くから作られた大型リゾート施設の老舗「はいむるぶし」や、星野リゾート「リゾナーレ小浜島」などがあり、こちらも人気が高いのですが、それでも島全体の印象としては、やはり静かで観光地化もそれほどといったところ。そして、それが最大の魅力でもあります!ゆっくり歩いて風景を噛みしめるのも良し。時間が無ければバイクを借りて駆け回るのもオススメです。 それでは、沖縄の原風景・小浜島の景色を以下でご紹介!
小浜島の見どころ
景色を楽しむ
ちゅらさん展望広場(場所)
左右に広がる牧場や畑を眺めつつ、島の農道を北西方面に進んでいくと、それまで平たく広がっていた農地から小高い展望台が見えてきます。かつては特徴の少ない素朴な島だったものの、『ちゅらさん』の放映以降、島の知名度は急上昇。一躍竹富島や西表島と同等の人気を得たと言っても過言ではないでしょう。そんな『ちゅらさん』にちなんだ展望台がここ。エメラルド色の美しい海と西表島が一望できます。この景色が最高!でーじちゅらさん~!(沖縄方言で「美しい」の意)
大岳(うふだき)(場所)
八重山諸島の中心、その小浜島の中心がここ。沖縄でも5本の指に入るであろう景勝地で、何層もの海の青が楽しめてしまいます。標高は99m。登山と呼ぶほどではありませんが、上り坂で少し歩きます。しかし、景色を見渡すとそんな疲れが吹き飛ぶのは言うまでもありません。特に高い木もないためか、360度景色が見渡せる点も見逃せない魅力!山頂からは八重山の島々8島が見え、案内板を見ながら確認することも可能です。『ちゅらさん』のロケ地が決まっていなかったころ、NHKの撮影部隊が小浜島をロケ地として選ぶにあたり、島の人の暖かさとともにこの大岳からの景色の美しさが決定打になったという逸話も。
シュガーロード(場所)
島の南東、集落からリゾート施設方面へ、さとうきび畑を横断するように伸びる農道です。周辺は目立ったものが何もなく、ただただ道が伸びるだけ。ところがこちらも『ちゅらさん』に何度となく登場したことで、人気に火がつきました。実際に見てみるとわかるのですが、この道では何をやっても絵になるんです。一人で自転車を漕いでいても。子供たちがはしゃいで走っていても。カップルが2人で歩いていても。『ちゅらさん』内で何度も見かけるのも思わず納得です・・・!
カンドゥラ石(場所)
その昔、島で雨乞いのために使われた石。大岳の上までこの石を運び、そこから下まで転がすことで雷を呼び起こし、雨乞いをしたと言います。カンドゥラとは雷のこと。
節定め石(場所)
小浜集落の東にある石。その昔、カレンダーの無いころは、この石で季節を見定めていたと言われます。石には印が刻まれており、その印と星の位置の関係を見ることで農業の季節を調べていたそうです。竹富町指定史跡になっています。
マングローブ林(石長田海岸)(場所)
マングローブと言えば八重山では西表島が有名ですが、小浜島でも見ることができます。港から集落を抜け、牧場を抜け、たどり着く石長田海岸。ヤエヤマヒルギ、メヒルギ、ニッパヤシなど数十種類の亜熱帯植物が群生しています。
小浜島の情報あれこれ
【名 称】小浜島(こはまじま)
【所在地】
(地図)
【面 積】7.84㎢
【周 囲】
16.6km
遊 び
海水浴、シュノーケリング、ダイビング、マンタ
食べる
黒糖、ゴマ、パイナップル
郷土料理
沖縄料理
変わりモノ
黒ゴマ栽培
お土産に
小浜藍染織物、黒糖、泡盛、ポストカード、ストラップ
マスコット
(竹富町観光協会)、ゴーヤーマン(NHK『ちゅらさん』)
う た
小浜節、天下無敵のゴーヤーマン☆
島内のルール
島内はキャンプ不可
小浜島へのアクセス
船を利用する
石垣港より
石垣港~(25分)~小浜島八重山観光フェリー(公式HP)、安永観光(公式HP)、石垣島ドリーム観光(公式HP)
※ 3社とも1日1~2便程度「竹富島~小浜島便」、「西表島・大原港~小浜島便」あり。 石垣港までは【空路】、【バス】
(島プロフ一覧)