まるで島全体がゲストハウスのような
2009年に新設された綺麗な赤瓦屋根の旅客ターミナルが鳩間島の玄関口。瑠璃色と表現される海を正面に腰を掛ければ、人気の観光地・西表島が見えます。八重山諸島の中心地・石垣島から一日に何十本も船が往来する西表島。手つかずの自然が美しいとされるその島でさえ、忙しなく人の出入りを感じさせられます。 一方その西表島から北に5km離れた鳩間島はとっても静か。あえて音が聞こえるとすれば、その潮騒と高速船のモーター音くらいです。
実際、鳩間島へやってくる船は1日に10本もありません。これは八重山諸島の中ではかなり少ないと言えます。戦前は最大で650人を数えた人口も、現在は100人に満たず、島も外周3.9kmと小ぢんまりしています。 ところが、そんな島も最近になり少し様子が変わってきました。一つ目の転機は「鳩間島音楽祭」が開かれるようになったこと。過疎化が進み、50人程度にまで減った人口でしたが、毎年開催されるこの音楽祭は年々グレードアップ!!BIGINやモンゴル800、池田卓といった沖縄を代表するゲストの積極参加が活気を呼び、リピーターが増え始めました。そこに輪をかけて、2005年にはテレビドラマ『瑠璃の島』(日本テレビ)の舞台として脚光を浴び、それが第二の転機に。今では年々観光客が増え続ける、良い意味で珍しい存在となりました。
そんな背景もあり、2000年代に入ってからは、若いオーナーの経営する民宿やペンションの開業が相次ぎ、今では再び島の活性化を予感させます。島内に遊び場が増えたわけではありません。八重山諸島の島々や海で遊び、宿泊に鳩間島を選ぶ観光客が増えているのだそうです。従って島が最もにぎわうのは夜。酒とツマミと仲間がいれば他に何もいらない、そんな島です。
黒島の見どころ
景色を楽しむ
郵便局、小中学校(場所)
民宿が多い鳩間島で、数少ない公的機関。人口の少ない島ですが、郵便局や学校が機能している様子を見ると、なんだか不思議な気持ちにさせられます。
屋良の浜(場所)
島の南の集落から海沿いに道が伸びています。夜を除けば元々静かな集落ですが、集落を離れるにつれ、音はさらに消えていきます。10分ほど歩くと屋良の浜。観光客が増加傾向の島とは言え、集落を離れれば人と出会うことは極端に減ります。それでも透明度抜群の海や白さが映える砂浜を目の当たりにすれば、そこがなんて贅沢な場所かと感じるはず。シュノーケリングも最高で、生きた枝サンゴや気持ちよさげに泳ぐ魚たちにも出会えます。夕方は夕陽が素晴らしく、天気のいい日には与那国島が見えることも。
浜崎(場所)
干潮時になると広がったサンゴ群が顔を出します。まるで時間限定の島のよう。海鳥たちはそこがまるで止まり木のように羽を休めます。
武士家跡(ぶしぬやー)(場所)
集落の反対側、鳩間島の北端にある「その昔、武士が住む屋敷があった」といわれる場所です。今は特に屋敷が立っているわけではありませんが、石の積み上げられた遠見台があります。
鳩間中森(場所)
集落から北へ伸びる道を歩くと、5分ほどで緑の深いクバの群落に。お隣西表島と変わらないような景色に包まれます。緑の屋根、緑のカーテン、緑のじゅうたん、そんな緑尽くしの小路を抜けると、そこは島で一番見晴らしの良い場所。周辺には八重山諸島ではおなじみの石積みの遠見台と、鳩間島灯台があります。
下り井戸(うかー)(場所)
木の根の脇、ぱっくりと開いた穴かららせん階段のように地下深くへ降りていくとたどり着く井戸です。
鳩間島の情報あれこれ
【名 称】鳩間島(はとまじま)
【所在地】
沖縄県八重山郡竹富町(地図)
【面 積】0.96㎢
【周 囲】
3.9km
遊 び
海水浴、シュノーケリング、浜遊び
食べる
沖縄食材など
郷土料理
沖縄料理
変わりモノ
アバサー汁(ハリセンボン)
お土産に
鳩間島タオル、「いだふに特製」うき球Tシャツ、「鳩間島」手ぬぐい、海草(ツノマタ)の加工物
マスコット
ピカリャ~(竹富町観光協会)
う た
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島内のルール
島内はキャンプ不可、売店・食事処は1~2件しかなく民宿は基本的に3食付
鳩間島へのアクセス
船を利用する
石垣港より 石垣港~(40分)~鳩間島 石垣港~(40分)~西表島~(15分)~鳩間島
八重山観光フェリー(公式HP)、安永観光(公式HP)、石垣島ドリーム観光(公式HP)
※周辺の島々と比べ本数が少なく、船によっては運航日に違いもあるので注意。石垣港までは【空路】、【バス】
(島プロフ一覧)