岡山名物・・・じゃないの?
北海道名物「日本一きびだんご」
最近気になるお菓子がきびだんごです。よくお菓子屋さんとか、まれにスーパーなんかで、昔懐かしい駄菓子を眺めている筆者ですが、ふときびだんごを買ってみました。よくみかける駄菓子のきびだんごです。
実際コレ、見かけたことがある人も多いはず。 ちょっと棒状で変わってるけど、「ももたろさんがお腰につけてるやつ」と同じ味なんだろうなーと想像しちゃいます。・・・ところが。見てくださいこれ、
「北海道銘菓」・・・!?
実は北海道では、我々が知っているタイプのきびだんごとは違う、独自のきびだんごがあるのです。正式名称は「日本一きびだんご」。「きびだんご」ではなく「日本一きびだんご」と書くのが正しいそうな。
その棒状の「日本一きびだんご」。全体がオブラートでくるまれており、触ってみると筆者が知っている奴よりもやや固く、歯にかちっと貼りつくソフトキャンディのような食感・・・。
原材料は砂糖、水飴、もち粉、あん・・・。 製造者は北海道・・・。
岡山名物「きびだんご」
ではでは、一般的に有名な岡山名物「きびだんご」と言えば・・・。
あーよく見るパッケージ!
うんうん、きびだんごってこんなイメージでした。
北海道版「日本一きびだんご」と違ってあんは使用せず、きび粉を用いる。製造者も、岡山・・・。「きびだんご」と「日本一きびだんご」、似てこそいるが全くの別物のようだ。
「日本一きびだんご」の正体とは・・・?
さてさてそんなきびだんごですが、漢字で書くと「黍団子」、「吉備団子」が普通です。きびだんごの”キビ”とは、原材料に使用されている「黍」や、古代の岡山「吉備の国」を指す「吉備」に引っ掛けたイメージが強いかと思われます。実際その通りです。 では北海道版「日本一きびだんご」。これはなんなのでしょう。きび粉も使用せず「吉備の国」に何のゆかりもないのに、堂々と「きびだんご」を商品化するだけでなく、「日本一」とまで言っちゃってます。・・・もちろん、まるまるパクったワケではないのです。
元々は関東大震災の復興や、北海道開拓時に人々が助け合う願いをこめた「起備団合」が語源。簡単に言うと、「天災など何かが起こる時に備えて、団結して助け合いましょう」という意味です。その時の、彼らの作業時の携帯食として生まれたと言われているのが、北海道版「日本一きびだんご」なのです。(意外と食べごたえがあって腹持ち良かったのはそのためか・・・) つまり岡山版の、いわゆる「ももたろさんがお腰につけていた」「吉備団子」とはそもそも由来が違うのです!簡単にまとめると以下のようになります。
岡山版
北海道版
名前『きびだんご』
『日本一きびだんご』
由来吉備名産、きび粉の使用
関東大震災・北海道開拓時の「起備団合」
形柔らかい丸型
堅めの短冊型
きび粉の使用○
×
あんの使用×
○
・・・ん?じゃあ「日本一きびだんご」のパッケージは何で桃太郎・・・。おそらく先に有名だった岡山版にあやかって、ちゃっかり桃太郎をマスコットにし、ちゃっかり「日本一」と言っちゃったんだと思われますが・・・。なんか北海道版のほうが、後出しじゃんけんの美味しいトコ取りという気がしないでもありません(笑)。 まぁどっちも美味しいから良いんですけどねー