お供はご存知、孫悟空、猪八戒、沙悟浄。遠く天竺まで経典を求めて旅にでる三蔵法師は、白馬・玉龍にまたがり、苦難の道も力を合わせて。。。と西遊記でおなじみの三蔵法師ですが、実はひとりではありませんでした。ご存知でしたか?
三蔵法師はスゴイ学者だった?
三蔵法師がお坊さんだということはご存知ですね。お坊さんが大事にされているものにお経があります。その仏教の聖典は三つに分類されて、それぞれ経蔵・律蔵・論蔵と呼ばれ、まとめて三蔵と呼ばれます。仏教の大切な教えであるその三蔵に精通したお坊さんを三蔵法師と呼ぶのです。これまでに三蔵法師と呼ばれたお坊さんは何人もいらっしゃり、日本人もその中にはいました。最澄や空海と一緒に遣唐使で海を渡った霊仙というお坊さんも三蔵の称号が与えられています。長安で長く仏典の翻訳に従事したことから時の皇帝から表彰されたのでした。
経典の多くは、仏教発祥の地であるインドや西域にあります。そして、多くの経典は現地の言葉であるサンスクリット語で書かれていたので翻訳の必要がありました。遠く離れた地にある大切な教えを現地まで取りに出掛けて、みんなが読めるように翻訳し内容を講義したんですから、いまでいうところの大学教授のようなことをしていたといえば、わかりやすいでしょうか。西遊記でお馴染みの三蔵法師は、玄奘三蔵といいます。玄奘は、インドを目指して旅をし般若心経を中国にもたらしました。鳩摩羅什や真諦、不空金剛とあわせて四大訳経家に数えられています。
同時の交通事情ですから、経典を求めてのたびは命がけの険しいものだったでしょう。まさに山あり谷ありの大冒険。あれ?このシチュエーションってハリウッド映画みたいですね。カウボーイハットとムチを握ればインディ・ジョーンズ?そういえば、ジョーンズ博士は考古学教授ですものね。なんだか似ているかもしれません。西遊記は当時の冒険活劇だったというのも頷けますね!