キューバの魅力と旅行者から見た国交正常化交渉について ~後編~

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前編のはなし

 【ぽたるページ】キューバの魅力と旅行者から見た国交正常化交渉について ~前編~ - By sKenji - ぽたる
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キューバにおこっている変化

1950年代で時間が止まっているかのような光景が魅力のキューバも、昔と今を知る旅人に言わせると、数年前から少しずつ変化がでてきているという。

これは、キューバの規制解除による影響が大きい。キューバ革命を起こしたフィデル・カストロは、2008年、国家元首にあたる国家評議会議長職を退き、かわりに弟のラウル・カストロが就任した。就任後、ラウル・カストロはそれまで禁止されていた「国民の携帯電話所持」、「DVD等の電気製品の販売」、「自動車の輸入制限の撤廃」など、数々の規制を解除してきている。

2、3年の間にキューバを訪れた知り合いのバックパッカーたちが、みな口をそろえるようにして言うのは「今後、キューバはさらに変わっていくのではないだろうか」ということである。

今年の夏、高山でのはなし

今年の夏の話になるが、江戸時代の町並みが残る岐阜の小京都、高山を訪れた。

その際、ちょうど台風が関西付近に上陸していたために高山も雨が降っていた。夕方、1軒の古民家に入ると急に雨脚が強くなったので、中で小降りになるのを待つことにした。雨宿りの間、古民家の受け付けのおばちゃんと話をしていると、次のようなことを言っていた。

「ここら辺では、家を建て替えたいと思っても古い町並みを保存するために規制があって、勝手に建て替えることができないよ。観光地として活性化するのはいいけれど、古い家は、住むのには不便なのよね」と。

もし、私が実際に古民家に住んでいたならば、不便さを感じて新しい家に住みたいと思うかもしれない。一方、観光客としてみると、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような古い町並みが残っていてよかったとも思ってしまう。

旅行者から見るキューバの国交正常化

キューバの場合、国交正常化されたならば、どのように変わっていくのだろうか。

今以上に新しい外国製品が入手しやすくなり、人々の生活に大きな影響を与えるのはほぼ間違いないだろう。そうなった時、修理をしてものを使い続けることよりも、新しいものに買い換えるという選択をするのだろうか。旅行者からしてみると、キューバが今後、どのように変わっていくのかがとても気になってしまう。

キューバの人が快適で便利な生活を送りたいと思うのは当然のことだろうし、国と国の関係が良くなるのも大歓迎だ。キューバを一度も訪れたことがない日本に住む私があれこれ言えることでないのも十分承知している。

しかし、まだ見ぬキューバに憧れを感じるひとりの旅行者としては、国交が結ばれて多くのものが流入したとしても、古き良き時代の面影が残るキューバのままであってほしいと身勝手なことを思ってしまう。

キューバ

 Yahoo!ニュース - <米キューバ>国交正常化交渉を開始 米大統領が発表 (毎日新聞)
headlines.yahoo.co.jp  
 外務省: わかる!国際情勢 Vol.45 キューバの選択~カストロと社会主義
www.mofa.go.jp  
 歴史 | DTACキューバ観光情報局
www.dtac.jp  

Text:sKenji

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