2014年4月18日 今日の東電プレスリリース

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四角い水槽型のタンクの周りの仮堰から水漏れ。いかにも急造といった角材による仮堰の写真に、事故原発の厳しい現実がにじむ

4月18日(金曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点を中心に読み解きます。

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月18日
www.tepco.co.jp  
 東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について|東京電力
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「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」の一覧ページ。過去の「日報」との比較に役立ちます。

C東エリア海側 角型ノッチタンク仮堰から水漏れ

漏えい範囲「福島第一原子力発電所C東タンクエリア海側角型ノッチタンク仮堰からの水漏れについて」よりリンク
漏えい範囲「福島第一原子力発電所C東タンクエリア海側角型ノッチタンク仮堰からの水漏れについて」よりリンク

photo.tepco.co.jp

Cタンクエリア海側に設置された角型ノッチタンク(内部に仕切りがあり、泥などを沈殿させて上澄みだけを排出できる構造のタンク)の周辺に設置されていた、角材による仮堰からの水漏れについて報告されました。

仮堰の中に溜まった水は雨水と判断されています。

角型ノッチタンク「福島第一原子力発電所C東タンクエリア海側角型ノッチタンク仮堰からの水漏れについて」よりリンク
角型ノッチタンク「福島第一原子力発電所C東タンクエリア海側角型ノッチタンク仮堰からの水漏れについて」よりリンク

photo.tepco.co.jp

※C東タンクエリア東側に設置してある角型ノッチタンク2基を角材により仮堰を形成しているが、4月18日午前1時50分頃、この仮堰の外側に水が漏えいしていることをパトロール中の当社社員が確認。

漏えい箇所は、約1m×約7m×(深さ)湿り程度、および約1m×約2m×(深さ)湿り程度の2箇所が確認されている。

漏れた水の表面線量は、1cm線量等量率(γ線)0.006mSv/h、70μm線量当量率(β線)0.001mSv/hであり、バックグラウンドと同程度であることから、仮堰内の雨水が堰外に漏えいしたものと推定。

その後、仮堰内に残っている水の分析を行い、当該仮堰内の水は雨水であると判断。

今後、当該仮堰内の雨水について回収を実施予定。

(分析結果:4月18日採取)
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:12 Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:17 Bq/L)
・全ベータ :130 Bq/L

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月18日

漏洩が確認された場所(「福島第一原子力発電所C東タンクエリア海側角型ノッチタンク仮堰からの水漏れについて」より引用)
漏洩が確認された場所(「福島第一原子力発電所C東タンクエリア海側角型ノッチタンク仮堰からの水漏れについて」より引用)
 福島第一原子力発電所C東タンクエリア海側 角型ノッチタンク仮堰からの水漏れについて(17時30分更新) | 東京電力 平成26年4月18日
www.tepco.co.jp  

1号機

新規事項なし

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

2号機

1号機と同じ4項目に加え、
タービン建屋内の高濃度滞留水の移送停止を記載

・2号機タービン建屋地下→3号機タービン建屋地下へ高濃度滞留水の移送を実施。(平成26年4月16日午後4時16分~平成26年4月17日午後6時53分)

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月18日

3号機

1号機と同じ4項目に加え、
タービン建屋内の高濃度滞留水の移送停止を記載

・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水の移送を実施。(平成26年4月16日午後4時6分~平成26年4月17日午後7時14分

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月18日

4号機~6号機

新規事項なし

◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備の状況

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中

焼却工作建屋の水位、焼却工作建屋西側サブドレン水の分析結果

各号機タービン建屋から移送された高濃度滞留水を、誤って焼却建屋に移送した件で続報。常設水位計による常時監視と焼却工作建屋西側のサブドレン水の分析を報告。

<最新の集中廃棄物処理施設各建屋水位>
各建屋内の滞留水の深さについて、常設水位計による監視については、プロセス主建屋への移送後の水位と比較し、焼却建屋では0.1㎝の上昇。工作建屋では水位に変化はなかった。引き続き監視を継続。
4月18日午前6時現在の各建屋深さ
・焼却建屋:深さ17.7cm(4月14日移送停止後と比較し、0.1cm増)
・工作建屋:深さ5.0cm(4月14日移送停止後と比較し、変化なし)

<最新のサブドレン水サンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月18日

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

4月17日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない(一部実施できない場所を除く)。また、堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による水位監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月18日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月18日

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月18日

1~4号機タービン建屋東側の状況

サンプリング結果について記載

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月18日

1~4号機サブドレン観測井の状況

1~4号機建屋に隣接した井戸(サブドレンピット)内の溜まり水から放射性物質が検出されたのを受けて、流入経路を確認するための観測井戸を設置し確認を行っている。

新規事項なし

地下貯水槽の状況

サンプリング結果について記載

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月18日

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年4月18日
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以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年4月18日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太

 【ぽたるページ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
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